TOMORROW X TOGETHER、初のワールドツアー開催! ソウル公演をレポート | Numero TOKYO
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TOMORROW X TOGETHER、初のワールドツアー開幕! MOAと念願の再会を果たしたソウル公演

TOMORROW X TOGETHERが、2022年7月2日(土)・3日(日)韓国ソウル・蚕室体育館での2デイズ公演を皮切りに、初のワールドツアー「ACT : LOVE SICK」をスタート! 待ちに待ったMOA(ファンダムの呼称)との再会。お互いの心が通じ合ったかのような愛に溢れた初日のライブの模様をレポートする。

(P)&(C) BIGHIT MUSIC
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本来であれば2020年に開催予定であったワールドツアーは、コロナ禍のため実現できなかった。2021年10月に行われた初の単独コンサート「ACT : BOY」は無観客公演、2022年3月に開催されたファンミーティングでは声援が禁止されていたため、今回が実質初の有観客単独コンサートとなる。

粉雪が舞い散る暗澹とした世界にいる5人のVCRが流れ、巨大な氷のようなセットが開くと、そこに5人の姿が! キラキラのビジューやストーンが輝く淡いピンク色のジャケットに白いブーツを合わせたまるで貴公子のような衣装で登場し、会場は大きな歓声に包まれた。

オープニング曲は、『0X1=LOVESONG (I Know I Love You)』。パワフルなロックサウンドにのせて切ない愛を歌った大ヒット曲だ。息の合ったダンスブレイクを挟んで、メンバーたちの挨拶タイム。「紫色の髪にしました!BEOMGYUです!」(BEOMGYU)、「MOA叫んで! 今までお見せしたことのない新しいステージが盛りだくさんです。皆さんに喜んでもらえるかドキドキしています」(YEONJUN)、「今日は見渡す限りMOAでいっぱいなので、まるで初めてのコンサートのオープニング曲を終えたときのように緊張しています」(HUENINGKAI)、「ワールドツアーをソウルからスタートすることができてうれしいですし、僕たちの第一歩をMOAと一緒に踏み出せるこの瞬間を長く味わっていたいです」(SOOBIN)とそれぞれの気持ちを語った。イヤモニを外して声援を確かめたTAEHYUNは、「こんなにたくさんのMOAから『0X1=LOVESONG』の応援を聞いたのは初めてです!」と感動した様子。もう一度楽曲の一節をみんなで大合唱し、対面コンサートの喜びを噛み締めた。

「MOAの願いごと、聞きに行きましょうか?」とのYEONJUNの呼びかけで、次の曲『Wishlist』に。根強い人気を誇る曲に会場の熱気もますますヒートアップ! 続いて、デビューミニアルバムから『Blue Orangeade』、初の英語曲『Magic』と軽快&ポップなトラックで爽やかな魅力を振りまいた。「今お届けした3曲は、好きな相手に寄せる思いから、一緒になりたいという告白、一緒に過ごす魔法のような瞬間を歌った曲だったのですが、全部ここにいるMOAに話したいことでした。ちゃんと伝わりました?」とYEONJUNがスイートなコメント。メンバーが今伝えたい思いを反映した、ストーリー仕立てのセットリストのようだ。『Ghosting』を最後に1部は終了。

今度はバンドTシャツにデニムのロックな衣装にチェンジ。久しぶりの『New Rules』、YEONJUNのソロダンスブレイクを挟み『PUMA』と、エネルギッシュなパフォーマンスが続いた後、ライブでは初となる『What if I had been that PUMA』を披露! 振り付けも公開され、新たな魅力が加わった。MCでは先輩たちのライブを見て一度やってみたかったという念願のウェーブをMOAの協力のもと決行! 広い会場を埋め尽くしたきれいなペンライトの波にメンバーたちもうれしそう。「今まで見たウェーブの中で一番きれいでした」とYEONJUN。そして、そのお礼にステージでお返ししますと『LO$ER=LO♡ER』を披露し、スタンドマイクを使ったロックなパフォーマンスで大盛り上がり。さらに、5月にリリースされた『minisode 2: Thursday’s Child』から『Trust Fund Baby』をしっとりと歌い上げた。

(P)&(C) BIGHIT MUSIC
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VCR明け、ステージには大きな星が。セーラー服姿のYEONJUNを囲むようにしてメンバーが集まり、『CROWN』のモールス信号のイントロが流れると一段と大きな歓声が沸き起こった。デビュー曲というだけあって、感慨もひとしお。MOAたちのチャントが響き渡った。『Magic Island』、『Run Away』とデビュー初期の名曲が続き、『Blue Hour』はダンスブレイクバージョンで、ハットを使ったアイコニックなパフォーマンスも健在。

(P)&(C) BIGHIT MUSIC
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舞台は一転、不穏な空気が立ち込め、『Frost』、『Maze in the Mirror』、そしてこちらもライブ初公開となる『Eternally』と、ダークな影を落とした流れに。初めて振り付け付きで披露された『Eternally』はリズムの変化と転調がドラマティックな一曲。コンテンポラリーダンスのようなしなやかなダンス部分と別人格が覚醒したようにハードな雰囲気の二面性が印象的だった。

(P)&(C) BIGHIT MUSIC
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曲間で挟まれる映画のような完成度のVCRも見どころ。レースやフリル、リボンのついたブラウスに着替えて、ロック色を強めに打ち出したアレンジの『Can’t You See Me?』、繊細なダンスとヴォーカルを堪能できる『Opening Sequence』を披露した。

YEONJUNとHUENINGKAIのユニット曲である『Lonely Boy』(こちらもライブ初公演)、そして『Anti-Romantic』のステージの後には、突然のラップバトルが繰り広げられる一幕も! BEOMGYUが『Lonely Boy』にあるYEONJUNのシンギングラップをSOOBINに披露するようにお願いすると、会場からもSOOBINコールが。「僕にラップで勝てるわけがないじゃないですか。次のアルバムから全部のラップは僕が担当しますよ(笑)。デビュー前までは僕がラップ担当だったのに」と愛嬌たっぷりなSOOBIN。HUENINGKAIも「僕は『PUMA』からラップパートがなくなりました(笑)」と告白。さらに、MOAたちが他のメンバーのラップも聞きたいと名前をコールし、結局メンバー全員がラップをする結果に(笑)。

ラストは最新曲『Good Boy Gone Bad』で締めくくった。

アンコールは、SOOBIN、BEAOMGYU、TAEHYUTNのユニット曲である『Thursday’s Child Has Far To Go』からスタート。こちらも今回のライブで初お披露目されたもの。疾走感の溢れるポップなサウンドにのって3人は会場を駆け回る。MOAとハイタッチをして触れ合い、キラキラの笑顔が弾けた。YEONJUNとHUENINGKAIも合流し、デニムのオーバーオール姿がお似合い。

(P)&(C) BIGHIT MUSIC
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「MOAとの曲といえば、これですよね? 振り付けも覚えていますよね?」(HUENINGKAI)と、ファンソング『MOA Diary (Dubaddu Wari Wari)』のサビの振り付けを入念に確認して回るシーンも。「ちょっと待って、2階・3階もちゃんとやってね。見えてるよ!」とBEOMGYU。カメラに向かってオンライン視聴している世界中のファンにも呼びかけた。「この先もずっと一緒にいよう」とお互いに約束し、会場が一体となって声を合わせた。

最後のアンコール曲の前に、メンバーたちからのメッセージ。

SOOBIN「まず、今日のライブのために尽力してくださった皆さん、ここまで応援しに来てくれたMOAの皆さん、本当にありがとうございました。裏でいろいろな準備をしてくれるスタッフやダンサーの皆さんに、普段は恥ずかしくてあまり表現できなかったのですが、この場を借りてお礼を言いたいです。そして、一番感謝を伝えたいMOAの皆さん!デビューから今までこんなに多くの方の前でステージを披露できるようにしてくれたMOA、本当にありがとうございます。当然のことですが、皆さんがいなかったら単独ライブもワールドツアーもなかったし、TOMORROW X TOGETHERもいなかったと思います。しばらく韓国のMOAとは離れますが、いつも皆さんがそばにいると思って、元気よく世界のMOAの皆さんに良いエネルギーをお伝えしたいと思います」

HUENINGKAI「ここまで来るのに長い時間がかかりました。会えない時間が長くなってすごく悲しかったですが、3年ぶりにMOAの声が聞けてうれしかったです。ここからが僕たちのスタートなので、これからももっと素敵な姿をお見せしたいと思います。ありがとうございました!いつも愛しています」

BEOMGYU「ライブのとき、いつも残念ですと言ってきましたが、今日はあまり寂しくないですね。ずっと願っていた夢を叶えることができて、MOAと3時間もの時間を過ごせて本当に幸せです。今日が本当に幸せでした。辛い時も嬉しい時もそばにMOAがいてくれて、僕は一番幸せな人です。3年間走り抜けて来ましたが、最近新しい目標ができました。今日よりももっと多くのMOAと一緒にいることです。僕たちの時間を作りたいと思います。その目標に向かって僕も頑張りますので、皆さんもいつもそばにいてくださいね。大変なときも、今日のことを考えながら明るくて元気で、素敵なTOMORROW X TOGETHERになります。ありがとうございました!」

YEONJUN「実は、今日この公演が夢のステージでした。中学校3年生から歌手を目指してずっと練習してきましたが、8年越しにその夢が叶いました。この場に来てくれた大切なMOAの皆さん、ありがとうございます。MOAでいっぱいのこの単独コンサートがずっと夢だったんです。夢を叶えてくれてありがとうございました。これからも一緒に夢を見てずっと一緒にいましょう。愛しています」

TAEHYUN「去年も今年の3月も、幸せだと言ったと思うのですが、何回も言うと軽々しく聞こえるけれど、今日が一番幸せだと断言します。3月のファンライブから今日までその気持ちでやってきましたが、僕たちがいつも力をもらえるのはMOAの皆さんです。普段SNSでMOAがどんなことを思っているのかを見ながら、皆さんのためならと思って、頑張って練習してきました。その時間は無駄ではありませんでした。貴重な時間だったと思います。言葉では言い表せないほど感謝しています。皆さんのご期待に応えられるよう、立派な歌手になりますのでこれからもよろしくお願いします」

「TOMORROW X TOGETHERはもっと成長して自慢できる姿をお見せできるように努力していきます。闇の中でもお互いが光になれるように、これからも信じ合いましょう!」とリーダーのSOOBINが決意表明し、ついに最後のアンコール曲へ。

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その曲とは、アルバム未収録のTOMORROW X TOGETHERがMOAのために作った“秘密の曲”『;(땀)』(Sweat)。いつの日か明るく夜空を照らす星になれると信じて、汗を流す(努力する)という内容の歌詞で、まさに今日はそんな思いが実を結んだ、エンディングにふさわしい一曲。MOAからのサプライズも準備されており、歌詞のワンフレーズ「私たちの汗でできた今日を忘れないで」と書かれたスローガンで会場がいっぱいに!

TAEHYUNは「愛してるってなかなか言いませんが、愛してます!」と感極まった気持ちを伝えた。無数の紙吹雪が舞い落ち、青春映画のワンシーンのような風景に。ペンライトの海の中、MOA一人一人の目を愛おしそうに見つめ、手を振ったり、ハートを作ったり、名残惜しそうに応援に応えるメンバーの姿。会場からは「サランへ!サランへ!」コールも飛び出した。会えない時間に募った想いをお互いが通わせ、愛を贈り合った美しい時間だった。「これからもずっと一緒にいましょうね!」とBEOMGYU。全25曲・3時間弱のコンサートはあっという間に終了。

7月7日からはアメリカ7都市でライブ公演を周り、7月30日には音楽フェス「ロラパルーザ」にも出演。8月20日・21日には「SUMMER SONIC」で来日し、8月30日にはショーケースイベント、9月3日・4日に大阪・おおきにアリーナ舞洲で、9月7日・8日に千葉・幕張イベントホールで初の日本単独コンサートを開催する。2020年1月以来、2年7か月ぶりの来日となる待望のこの機会に、一人でも多くのMOAと会えることを祈るばかりだ。

 

Text: Yukiko Shinto

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