“今という未来”を表現する アーティスト・佃弘樹の新作展 | Numero TOKYO
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“今という未来”を表現する アーティスト・佃弘樹の新作展

東京・神宮前のNANZUKA UNDERGROUNDにて、アーティスト・佃弘樹(つくだ・ひろき)の新作個展「The Darkest Hour」が開催中。2022年 7月17日(日)
まで。

佃弘樹『On the Beach』(2022年) ©Hiroki Tsukuda Courtesy of Nanzuka
佃弘樹『On the Beach』(2022年) ©Hiroki Tsukuda Courtesy of Nanzuka


1978年生まれのアーティスト・佃弘樹は、自身の作品を「外の世界(アウターワールド)」と説明する。佃の幼少期にあたる89年にベルリンの壁が崩壊し、冷戦が終戦。幼いながらに新しい時代への希望を抱いていた佃は、想像と異なる未来を生きながら、その乖離をアウターワールドとして表現しようと試みている。

佃弘樹『Grate Old Man』(2022年) ©Hiroki Tsukuda Courtesy of Nanzuka
佃弘樹『Grate Old Man』(2022年) ©Hiroki Tsukuda Courtesy of Nanzuka

佃弘樹『Life Goes On』(2022年) ©Hiroki Tsukuda Courtesy of Nanzuka
佃弘樹『Life Goes On』(2022年) ©Hiroki Tsukuda Courtesy of Nanzuka

本展「The Darkest Hour」では、小型フィギュアの立体コラージュをもとにした作品を展示。本作は、佃が長年にわたり収集してきたSF映画やテレビゲーム、アニメーションに登場するキャラクターの小型フィギュアを分解して再構築したもの。ほかに、インスタレーションやミクストメディアペインティングの新作なども展示される。

これらの作品からは、世界を覆う新型コロナウイルスや、いまだ戦火のやまないロシアによるウクライナ侵攻、富の格差拡大による社会不安など、激動の今への率直な想いが表現されている。

「80年代、90年代の映画や音楽は暗い未来を描いた作品が多かったように思います。私はそういった暗い未来をフィクションとして楽しみ、そして多大な影響を受けました。その時は未来がこんなにも暗いものだとは誰も想像していなかったはずです。」(本展ステートメントより)

これまでの人生と現在進行形の今が複雑に混ざり合う佃の世界を、会場でご覧あれ。

※掲載情報は6月28日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

佃弘樹「The Darkest Hour」
会期/2022年6月18日(土)〜7月17日(日)

会場/NANZUKA UNDERGROUND
住所/東京都渋谷区渋谷3-30-10
時間/11:00〜19:00

休廊日/月曜日、祝祭日
入場料/無料

TEL/03-5422-3877
URL/nanzuka.com/

Text : Manami Abe

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