「包まれた凱旋門」誕生までを紐解く展覧会 | Numero TOKYO
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「包まれた凱旋門」誕生までを紐解く展覧会

Photo: Wolfgang Volz ©︎2021 Christo and Jeanne-Claude Foundation
Photo: Wolfgang Volz ©︎2021 Christo and Jeanne-Claude Foundation

2021年、大きな話題を呼んだ「包まれた凱旋門」。現代美術作家クリストとジャンヌ=クロードによる本プロジェクト紹介する企画展「クリストとジャンヌ=クロード “包まれた凱旋門”」が、東京・赤坂にある21_21 DESIGN SIGHTにて開催される。

フランス・パリのアイコンとして世界的に有名なモニュメントであるエトワール凱旋門。2021年9月、16日間限定で凱旋門が布とロープで包まれたその姿に、世界中が注目した。

Photo: Benjamin Loyseau ©︎2021 Christo and Jeanne-Claude Foundation
Photo: Benjamin Loyseau ©︎2021 Christo and Jeanne-Claude Foundation

手掛けたのは、ブルガリア生まれのクリストと、モロッコにてフランス人の両親の元に生まれたジャンヌ=クロード。二人はパリで出会い、夫婦であると同時に共同制作者として生涯を共にしてきた。本プロジェクト「LʼArc de Triomphe, Wrapped, Paris, 1961–2021(包まれた凱旋門)」は二人が創造活動の一歩を踏み出したパリで1961年に構想し、2009年にジャンヌ=クロードが逝去したあとも実現に向けクリストは創作活動を続けてきた。当初は2020年に実現予定だったが、新型コロナウイルス感染症拡大のため延期となり、クリストは完成を見ることなく同年5月に他界。その後、多くの賛同者の協力のもと、構想から60年の歳月をかけ、悲願の実現を果たした。
本展では、多くの記録画像や映像により「包まれた凱旋門」の構想から実現までを、映像作家のパスカル・ルランが空間インスタレーションで構成。新たな体験としてつくり出すという。

写真:吉村昌也 Photo: Masaya Yoshimura
写真:吉村昌也 Photo: Masaya Yoshimura

写真:吉村昌也 Photo: Masaya Yoshimura
写真:吉村昌也 Photo: Masaya Yoshimura

長い年月をかけ、様々な困難を乗り越えた先に実現した、今まで誰も見たことのない作品。多くの人のチャレンジに勇気を与える、クリストとジャンヌ=クロードの姿勢とその生涯をぜひご覧あれ。

※掲載情報は6月14日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

「クリストとジャンヌ=クロード “包まれた凱旋門”」
会期/2022年6月13日(月)〜2023年2月12日(日)
会場/21_21 DESIGN SIGHT
住所/東京都港区赤坂9-7-6
開館時間/10:00〜19:00 (入場は18:30まで)※ただし2022年6月13日〜17日は13:00〜19:00
休館日/火曜、年末年始(12月27日〜1月3日)
料金/一般1,200円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料*ギャラリー3は無料
URL/www.2121designsight.jp/

Text:Akane Naniwa

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