開館20周年! 奈良美智ら39組の作品を公開 @ヴァンジ彫刻庭園美術館 | Numero TOKYO
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開館20周年! 奈良美智ら39組の作品を公開 @ヴァンジ彫刻庭園美術館

富士山麓の豊かな自然に囲まれた静岡県長泉町・クレマチスの丘にある、ヴァンジ彫刻庭園美術館。開館20周年を記念し、これまで同館で展示されてきた作品や新作を含む39組の作家による作品を紹介する「Flower of Life 生命の花」が開催中だ。

川内倫子『無題』2018 年 ©Rinko Kawauchi
川内倫子『無題』2018 年 ©Rinko Kawauchi

地球温暖化による気候変動や環境問題、国際関係の悪化や災害、パンデミックなど絶えず混乱が続く現代。ヴァンジ彫刻庭園美術館では、社会を生きる人間の複雑な内面を表現したジュリアーノ・ヴァンジの作品を中心に、同時代を生きる作家の作品を収集・展示することで、さまざまな作品に出会い、日常に対し思索する場を目指してきた。

開館20周年の記念展となる本展では、39組の作家による作品を展示。作家の個人的な経験や日々の営みから生まれた作品を中心に紹介する。川内倫子、杉戸洋、奈良美智などが参加し、彫刻や絵画、写真など表現も多岐に渡る。中には長島有里枝など同館で滞在制作した作家たちが、美術館内の庭園や四季折々の自然からインスピレーションを受けて制作した作品も公開。管啓次郎×佐々木愛や、エレナ・トゥタッチコワによる新作も含まれている。

杉戸洋『spider song』2004年 ©Hiroshi Sugito
杉戸洋『spider song』2004年 ©Hiroshi Sugito

会期中にはライブペインティングや映画上映会など、子どもから大人まで楽しめるイベントも多数開催。展示は今年いっぱいまで行われる予定だが、新緑の気持ちのいい今の季節に訪れるのもおすすめ。作品との出会いや、自然とのふれあいが、世界と向き合うための新たな視点へとつながりそうだ。お見逃しなく。

三嶋りつ惠『BULBO』2007年 Photo: Kei Okano, ©Ritsue Mishima
三嶋りつ惠『BULBO』2007年 Photo: Kei Okano, ©Ritsue Mishima

野口里佳『手と虹』2010 年 ©Noguchi Rika
野口里佳『手と虹』2010 年 ©Noguchi Rika

※掲載情報は5月10日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

「Flower of Life 生命の花」
会期/2022年年4月23日(土)〜12月25日(日)
会場/ヴァンジ彫刻庭園美術館
住所/静岡県長泉町東野クレマチスの丘 347-1
時間/4-8月10:00〜18:00、9・10月10:00〜17:00、11・12月10:00〜16:30(入館は閉館の30分前まで)
休館/水曜 ※5月4日(水)、11月23日(水)は開館)、11月24日(木)
料金/4-10月:大人 1,200 円、高・大学生 800 円、中学生以下無料
11-12月:大人 1,000 円、高・大学生 500 円、中学生以下無料
TEL/055-989-8787
URL/www.clematis-no-oka.co.jp/vangi-museum/

Text:Akane Naniwa

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