草間彌生「心の中の詩」展 @草間彌生美術館 | Numero TOKYO
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草間彌生「心の中の詩」展 @草間彌生美術館

草間彌生『残夢』(1949年)、『赤い地平線』(1980年)、草間彌生美術館(東京)でのインスタレーション・ビュー(2022年) © YAYOI KUSAMA
草間彌生『残夢』(1949年)、『赤い地平線』(1980年)、草間彌生美術館(東京)でのインスタレーション・ビュー(2022年) © YAYOI KUSAMA

東京・早稲田の草間彌生美術館にて、草間彌生作品のシュールレアリスム性に注目した「心の中の詩」展が開催される。2022年8月28日(日)まで。

日本を代表する現代アーティスト・草間彌生は、自身が幼少期に見た幻覚や、心に起こる感動や欲求をありのままに表現してきた。草間にとって、作品を生み出すことは「もっぱら自分の内面の問題」だというが、その幅広い表現方法や人類共通の根源的な主題から、作品に潜むシュールレアリスムと相通じる側面もこれまでに指摘されている。

草間彌生『I′m Here, but Nothing』、2000/2022 草間彌生美術館(東京)でのインスタレーション・ビュー(2022年) © YAYOI KUSAMA
草間彌生『I′m Here, but Nothing』、2000/2022 草間彌生美術館(東京)でのインスタレーション・ビュー(2022年) © YAYOI KUSAMA
本展「心の中の詩」では、草間の内からあふれ出す想像力に着目し、シュールレアリスムを彷彿とさせる作品の数々が展示される。見どころの一つは、現存する数少ない草間の日本画作品であり、創作活動の初期に描かれた大作『残夢』(1949年)。会場では、赤い軍手が集積する立体作品『赤い地平線』(1980年)と併せて展示され、圧倒的な存在感を放っている。

草間彌生『生命(REPETITIVE VISION)』(1998年)部分、「わが永遠の魂」シリーズ (2009年〜)、草間彌生美術館(東京)でのインスタレーション・ビュー (2022年) © YAYOI KUSAMA
草間彌生『生命(REPETITIVE VISION)』(1998年)部分、「わが永遠の魂」シリーズ (2009年〜)、草間彌生美術館(東京)でのインスタレーション・ビュー (2022年) © YAYOI KUSAMA

ほかにも、油彩・水彩・パステルなどの平面作品をはじめ、イメージの連続性を感じさせる立体作品、インスタレーションなどの作品が集結。大型アクリル絵画シリーズ「わが永遠の魂」の最新作も見逃せない。

今日までひと時も尽きることのない草間の豊かな創作表現。ぜひ堪能してみてはいかが。

※掲載情報は3月3日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

心の中の詩
会期/2022年3月3日(木)〜2022年8月28日(日)
会場/草間彌生美術館
住所/東京都新宿区弁天町107
入場料/一般 1100円、小・中・高生 600円
※チケットは美術館ウェブサイトのみで販売。日時指定の事前予約・定員制(各回90分)。詳細は公式ウェブサイトで確認のこと。
時間/11:00〜17:30(6部制)
休館/月〜水(祝日は開館)
問い合わせ/info@yayoikusamamuseum.jp
URL/yayoikusamamuseum.jp

Text : Manami Abe

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