ついに開館!大阪中之島美術館の「超コレクション」大公開 | Numero TOKYO
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ついに開館!大阪中之島美術館の「超コレクション」大公開

マリー・ローランサン『プリンセス達』 1928年、大阪中之島美術館
マリー・ローランサン『プリンセス達』 1928年、大阪中之島美術館

約40年の構想期間を経て2022年2月2日(水)に大阪中之島美術館(大阪・中之島)がグランドオープン。開館を記念した展覧会「Hello! Super Collection超コレクション展―99のものがたり―」が開催されている。

古くから大阪の経済や文化の中心として栄えた大阪・中之島エリアに、新たなアートのプラットフォームとなる大阪中之島美術館が開館。約40年にわたる構想を経て、6000点を超えるコレクションを持つ美術館となった。 本展では、その中からよりすぐった代表的な約400点の作品を公開。3つの章により、本館の収集活動の歩みとともに作品鑑賞できる構成となっている。 1章では1983年に一括寄贈された、大阪の実業家・山本發次郎のコレクションからなるもの。高僧の墨蹟、佐伯祐三、原勝四郎の絵画、インドネシアの染織など強烈な個性を持つ作品から、コレクターの審美眼を追体験できる希少な機会だ。 2章では近代・現代美術の代表的な作品を堪能できる。モディリアーニの『髪をほどいた横たわる裸婦』から、サルバドール・ダリやルネ・マグリットらシュルレアリスムの作品の数々や、マーク・ロスコやフランク・ステラといったニューヨークのアートシーンを代表する作品、草間彌生や森村泰昌など国際的に評価されるが日本人作家の作品が並ぶなど、盛り沢山だ。

ルネ・マグリット 『レディ・メイドの花束』 1957年、大阪中之島美術館
ルネ・マグリット 『レディ・メイドの花束』 1957年、大阪中之島美術館

最終章となる3章では約200点のグラフィック作品と家具作品などが一堂に公開。19世紀から1980年代までのデザイン史を辿っていく。なかでもヨーゼフ・ホフマン、コロマン・モーザーなどの希少なオリジナル家具コレクションと、倉俣史朗の家具6点は必見だ。

倉俣史朗 『ミス・ブランチ』 デザイン1988年、製造1989年、大阪中之島美術館
倉俣史朗 『ミス・ブランチ』 デザイン1988年、製造1989年、大阪中之島美術館

なお通常の作品解説とは異なる、本館と収蔵品の関わりを盛り込んだ「99のものがたり」も注目を。来場者からももう一つの「ものがたり」を募集し、ウェブにて公開されるという試みもされる。
新たな美術館の幕開けに、ぜひ注目を!会期は3月21日(月・祝)まで。

※掲載情報は2月2日時点のものです。
 開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

「Hello! Super Collection 超コレクション展―99 のものがたり―」
会期/2022年2月2日(水)〜3月21日(月・祝)
会場/大阪中之島美術館 4、5 階展示室
住所/大阪市北区中之島 4-3-1
時間/10:00〜17:00※入場は16:30まで。
休館/月曜
料金/一般 1,500 円、高大生 1,100 円※日時指定事前予約《優先》制
URL/nakka-art.jp

Text:Akane Naniwa

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