ユージーン・スタジオ待望の大規模展@東京都現代美術館 | Numero TOKYO
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ユージーン・スタジオ待望の大規模展@東京都現代美術館

注目を集めるアーティストスタジオ「EUGENE STUDIO(ユージーン・スタジオ)」による個展が開催中。東京・清澄白河の東京都現代美術館にて、2022年2月23日(水・祝)まで。

「ユージーン・スタジオ 新しい海」展示風景 東京都現代美術館(2021年) ©Eugene Kangawa   撮影:木奥恵三
「ユージーン・スタジオ 新しい海」展示風景 東京都現代美術館(2021年) ©Eugene Kangawa 撮影:木奥恵三
1989年、アメリカ生まれの現代アーティスト・寒川裕人(かんがわ・ゆうじん)によるアーティストスタジオ「ユージーン・スタジオ」。イギリス・ロンドンでの「89+」展(2014年、サーペンタイン・ギャラリー)における作品提供や、個展「THE EUGENE Studio 1/2 Century later.」(2017年、資生堂ギャラリー)での展示のほか、2021年に発表した短編映画でも話題を呼び、いま国際的評価が高まっている注目の存在だ。
ユージーン・スタジオ『ゴールドレイン』(部分、2019年)作家蔵 ©Eugene Kangawa
ユージーン・スタジオ『ゴールドレイン』(部分、2019年)作家蔵 ©Eugene Kangawa

そんなユージーン・スタジオが国内の公立美術館で開催する初めての個展「ユージーン・スタジオ 新しい海 After the rainbow」では、代表作や多くの新作が会場に集結。
真っ白なキャンバスに人々が接吻して完成させた代表作「ホワイトペインティング」シリーズ(2017年〜)や、本邦初展示のインスタレーション『ゴールドレイン』(2019年)のほか、館内に“海”を出現させた圧巻の最新作『海庭』(2021年)などが大規模なスケールで展示される。

「ユージーン・スタジオ 新しい海」展示風景 東京都現代美術館(2021年) ©Eugene Kangawa   撮影:木奥恵三
「ユージーン・スタジオ 新しい海」展示風景 東京都現代美術館(2021年) ©Eugene Kangawa 撮影:木奥恵三

また、話題の新作『想像 #1 man』では、暗闇の中に彫刻が置かれているものの、その実体を鑑賞することはできない。寒川や共に制作に携わった彫像家でさえも一度も目にすることなく暗闇の中で完成させたという本作は、“みる”者の想像力が作品のあり方を決定づける試みといえる。

なお、展示会場の東京都現代美術館では、現代アーティストのクリスチャン・マークレーの個展(※1)も同時開催中。新進のアーティスト、ユージーン・スタジオによる本展とあわせて、ぜひお見逃しなく。

(※1)参考記事:Numero.jp「クリスチャン・マークレー展開催中@東京都現代美術館」

※掲載情報は12月16日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

ユージーン・スタジオ 新しい海 After the rainbow
会期/2021年11月20日(土)〜2022年2月23日(水・祝)
会場/東京都現代美術館 企画展示室 B2
住所/東京都江東区三好4-1-1
入場料/一般 1300円、大学生・専門学校生・65歳以上 900円、中高生 500円、小学生以下 無料
時間/10:00〜18:00
※展示室への入場は、閉館の30分前まで
休館/月曜日(但し、1月10日、2月21日は開館)、年末年始(12月28日(火)〜1月1日(土))、1月11日(火)
TEL/050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL/www.mot-art-museum.jp/exhibitions/the-eugene-studio/

Text : Manami Abe

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