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メディアアーティスト、八谷和彦がレポート!「ルール?展」

私たちの日常はさまざまなルールに囲まれている。これからの社会で私たちがともに生きるためのルールをデザインでどのようにかたちづくることができるのか、多角的な視点から探る展覧会「ルール?展」が21_21 DESIGN SIGHTで開催中。メディアアーティストの八谷和彦がレポートする。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2021年10月号掲載)

石川将也 + nomena + 中路景暁「四角が行く」 Photos:Kazuhiko Hachiya
石川将也 + nomena + 中路景暁「四角が行く」 Photos:Kazuhiko Hachiya

ルール?が見えない時代に。

魔法みたいな作品を見るのが好きで。それで「ユーフラテス」から独立して昨年cogを設立した石川将也さんには注目していて。石川さんが今回nomenaと中路景暁さんと組んで作った「四角が行く」がヤバそう、と予感がしたので見に行ったら、本当にヤバかったのでぜひ見に行ってください。

ということで「ルール?展」。「ルール」が好きな人は、そんないないですよね。ルールには堅苦しさ、守らないと罰、みたいなイメージがありますし。特にマスク着用みたいな、ルールなのかマナーなのか判別できない決まりごとに溢れる今、嫌われがちな「ルール」をテーマにしたことは勇気を感じます。

実は私も偏見で当初は堅い展覧会を想像していたのですが、実際にはそんなことはなく、ゲームの展覧会のような遊びに溢れた展覧会でした。まあ「ゲーム」を規定するのもルールなわけで。「ルール?展」がゲーム性を帯びるのは当然でした。特に展示のプロローグにあたる「鑑賞のルール」や「あなたでなければ、誰が?」は、この展覧会の核と感じたので、少し待つことになっても、ぜひ体験してほしいと思います。

また「京都人力交通案内『アナタの行き先、教えます。』」はスマホに代替されがちなことを人間の営みとして再発見するプロジェクトでじっくり見ていただきたい
ですし、コンタクト・ゴンゾ作品も、気恥ずかしさを突破して実際にトライしてほしいです。コンタクト・ゴンゾは毎回痛みを伴う作品が多いですが、私達のコミュニケーションそのものがある種の侵食と協調を伴っていることを実感させるもので、それは今やる価値がある、と強く感じました。

 佐々木 隼 (オインクゲームズ) 「鑑賞のルール」(参考画像)
佐々木 隼 (オインクゲームズ) 「鑑賞のルール」(参考画像)

ダニエル・ヴェッツェル(リミニ・プロトコル) 田中みゆき 小林恵吾(NoRA)×植村 遥 萩原俊矢×N sketch Inc.「あなたでなければ、誰が?」 撮影:吉村昌也
ダニエル・ヴェッツェル(リミニ・プロトコル) 田中みゆき 小林恵吾(NoRA)×植村 遥 萩原俊矢×N sketch Inc.「あなたでなければ、誰が?」 撮影:吉村昌也

NPO法人スウィング「京都人力交通案内『アナタの行き先、教えます。』」(撮影:成田 舞)
NPO法人スウィング「京都人力交通案内『アナタの行き先、教えます。』」(撮影:成田 舞)

コンタクト・ゴンゾ「訓練されていない素人のための振付コンセプト003.1 (コロナ改変ver. )」 撮影:吉村昌也
コンタクト・ゴンゾ「訓練されていない素人のための振付コンセプト003.1 (コロナ改変ver. )」 撮影:吉村昌也

「ルール?展」

会期/2021年7月2日(金)〜11月28日(日) ※事前予約制
会場/21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2
住所/東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン
休館日/火曜(11月23日は開館)
開館時間/11:00〜18:00(入場は閉館の30分前まで)
入館料/一般1,200円、大学生800円、高校生 500円、中学生以下無料
URL/www.2121designsight.jp/program/rule/

※掲載情報は11月1日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

Text:Kazuhiko Hachiya Edit:Sayaka Ito

Profile

八谷 和彦Kazuhiko Hachiya メディアアーティスト。1966年、佐賀県生まれ。《ポストペット》やメーヴェの実機を作ってみるプロジェクト《オープンスカイ》など、機能を持った作品を作る発明系アーティスト。

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