エルメスによるショートムービーのシリーズ「HUMAN ODYSSEY ―それは、創造を巡る旅。―」
クリエイターとクラフトマンシップとの出逢いを捉えたドキュメンタリーフィルムをエルメスが制作。異なる分野で活躍する7 人のクリエイターが日本各地のものづくりを訪ねる7 本のショートムービーのシリーズが、10月15日(金)より順次オンラインで配信となる。
7人のクリエイターがクラフトマンシップに出逢う
ドキュメンタリーフィルム「HUMAN ODYSSEY ―それは、創造を巡る旅。―」は1編が20分ほど、7本のショートムービーからなり、それぞれの旅路の中で、彼らひとりひとりの肖像を浮かび上がらせる。
日本のサヴォワールフェールと出逢う旅へ出かけたのは、新城大地郎(書道家)、田根剛(建築家)、井口理(ミュージシャン)、高橋智隆(ロボットクリエイター)、木村和平(写真家)、目黒浩太郎(料理人)、池松壮亮(俳優)の7人。創造的かつ職人的な仕事に対する敬愛の念、クリエイションへかける鋭い感性と、卓越した専門的な技への関心を持ち合わせているという点で、エルメスと同じ価値観を共有する主人公として選出されたクリエイターたちだ。
Photos: Masumi Ishida
奥山大史総監督らが回すカメラの前で彼らは芸術性と職人性の分岐点に佇む。書道、建築、音楽、ロボット工学、写真、料理、演技と、異なる分野で活躍する彼らは、旅先での出逢いや発見を通じて、よりパーソナルで繊細な部分、すなわち仕事のやり方や実践の方法について振り返る。その高い志と専門性にエルメスの職人の姿勢が重なり、同時に、ものを作る手しごと(しぐさ)の伝承が、日々のクリエーションにとっていかに重要であるかが明らかとなる。
また、このドキュメンタリーフィルムの象徴ともいえるのは、コットンキャンバス製の移動式テント《ラブ・キャビン》、そしてそれをけん引する自転車。エルメスが製作したこのキャンピングカーのような乗り物は今回のプロジェクトのコンセプト“何ものにも邪魔されない旅と移動”のシンボルなのだという。自由な移動が容易には叶わない今だからこそ、エルメスの2021年のテーマである「ヒューマン・オデッセイ」と共鳴するショートムービーを堪能してほしい。
「HUMAN ODYSSEY ―それは、創造を巡る旅。―」
7人の出演者が登場する7本のショートムービー(各約20分)を週に1本ずつ公開。
配信日程/2021年10月15日(金)より毎週金曜日配信
配信サイト/HUMANODYSSEY.JP
総監督/奥山大史
監督/富樫渉、金田聡樹
音楽/蓮沼執太
出演者/新城大地郎、田根剛、井口理、高橋智隆、木村和平、目黒浩太郎、池松壮亮(エピソード順)
企画・制作/エルメス
EPISODE 1 沖縄県宮古島/宮古島で、インド藍を栽培し藍染と織を手がける人物と出逢う。
EPISODE 2 滋賀県高島市 三角屋/滋賀で、日本建築の伝統工法を受け継ぐ大工集団と出逢う。
EPISODE 3 北海道二風谷/北海道で、アイヌ文化を継承する人々と出逢う。
EPISODE 4 東京都江東区 佐野造船所/東京で、江戸時代から続く木造船の技術を継承する造船所と出逢う。
EPISODE 5 福井県越前市 長田製紙所/福井で、伝統と革新を繰り返す製紙所と出逢う。
EPISODE 6 岩手県盛岡市 鈴木盛久工房/岩手で、日本人の暮らしに寄り添う鋳物職人と出逢う。
EPISODE 7 鹿児島県鹿児島市 しょうぶ学園/鹿児島で、知的障がい者支援施設のアート&クラフトと出逢う。
Text:Chiho Inoue