“媒介者”梅津庸一のアート展 開催 @ワタリウム美術館 | Numero TOKYO
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“媒介者”梅津庸一のアート展 開催 @ワタリウム美術館

現代アーティスト・梅津庸一(うめつ・よういち)の個展が開催中。東京・外苑前のワタリウム美術館にて、2021年9月16日(木)〜2022年1月16日(日)まで。

現代アーティストの梅津庸一は1982年、山形県に生まれ、現在は神奈川県相模原市に在住。繊細なドローイングから、日本の近代洋画作品に自らを投影した絵画作品、自身のパフォーマンスを記録した映像作品など、幅広い表現で知られている。また、展覧会のキュレーションを手がけたり、非営利ギャラリーの主宰として運営に携わるなど、その活動領域は作品制作にとどまらない。 梅津が自身でキュレーションする本展「梅津庸一展 ポリネーター」では、2004〜21年の間に制作した作品から、絵画や陶芸、映像作品など約303点を展示する。注目は、昨年から取り組み始めて、本展で約200点を展示する陶芸作品で、本年からは滋賀県の陶芸産地・信楽(しがらき)に滞在して作陶しているのだという。“自身を抑圧しながら制作する”絵画への姿勢とは異なり、梅津の造形における語彙がストレートに表現されている点が特徴的だ。

『フロレアル - 汚い光に混じった大きな花粉 -』(2012-2014) 愛知県美術館所蔵 Photo by Ichiro Mishima
『フロレアル - 汚い光に混じった大きな花粉 -』(2012-2014) 愛知県美術館所蔵 Photo by Ichiro Mishima
『密室』(2019-2020) 飯島モトハル所蔵
『密室』(2019-2020) 飯島モトハル所蔵

なお、タイトルの「ポリネーター」は、植物の花粉を運んで受粉させる「媒介者」の意味。これは、横断的な活動をする梅津自身のあり方をなぞらえたものだ。

梅津が媒介して作り上げる未知のアート空間。ぜひ、会場で堪能してみてはいかが。

※掲載情報は10月9日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

梅津庸一展 ポリネーター
会期/2021年9月16日(木)〜2022年1月16日(日)
会場/ワタリウム美術館
住所/東京都渋谷区神宮前3-7-6
料金/大人 1200円、学生(25歳以下) 1000円、小・中学生 500円、70歳以上 900円
時間/11:00〜19:00
休館/月曜日(但し、2022年1月10日は開館)、2021年12月31日(金)〜2022年1月3日(月)
TEL/03-3402-3001
URL/www.watarium.co.jp/

Text : Manami Abe

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