「原美術館ARC」として初のコレクション展スタート | Numero TOKYO
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「原美術館ARC」として初のコレクション展スタート

「原美術館 + ハラ ミュージアム アーク = 原美術館ARC」として、群馬県渋川市にて活動がスタート。その第一弾となるコレクション展が2期にわたって4月24日(土)より開催だ。

現代美術を中心に、日本のアートシーンを牽引してきた東京・品川の原美術館と、別館の群馬県渋川市のハラ ミュージアム アーク。2021年4月に両館を統合し、群馬県渋川市にて「原美術館ARC(アーク)」としての活動をスタートさせた。 (参考記事)原美術館 “最後の展覧会” に込めた想いと新たな展望 https://numero.jp/20201211-hara-museum/ その第一弾となる展覧会「虹をかける:原美術館/原六郎コレクション」が開催だ。 タイトルにある「虹」とは、当館を運営する財団の名称「アルカンシエール(Arc-en Ciel)」の和訳であり、人々をアートで対等につなぐ架け橋でありたいという財団の思いも込められている。また虹は多様性や共存、平和の象徴でもあることにもちなんで、本展では「原美術館コレクション」と「原六郎コレクション」から、性別も国も文化も異なるアーティストたちの多様な表現を紹介する。 2018 年に企画した「現代美術に魅せられて」展の出品作品や、コロナ禍により中止を余儀なくされた原美術館最後の収蔵品展に展示する予定だった作品を中心に展開されるほか、奈良美智、宮島達男、森村泰昌の人気常設作品がリニューアルされ、今後当館の「顔」として楽しむことができるという。

ジム ランビー『トレイン イン ヴェイン』 2008年 木製椅子、ハンドバッグ、鏡、油性ペンキ サイズ可変 撮影:木奥惠三
ジム ランビー『トレイン イン ヴェイン』 2008年 木製椅子、ハンドバッグ、鏡、油性ペンキ サイズ可変 撮影:木奥惠三
ジョナサン ボロフスキー『芸術は精神のために No.3094239』 1989 年 シルクスクリーン 170.2 x 138.4 cm
ジョナサン ボロフスキー『芸術は精神のために No.3094239』 1989 年 シルクスクリーン 170.2 x 138.4 cm

会期は2期に分けられ、たっぷりとコレクションを堪能できる。第1期(春夏)では、アンディ・ウォーホルやナム・ジュン・パイク、本誌でも度々登場する篠原有司男や、マーク・ロスコなどが公開。第2期で(秋冬)では加藤泉、クリスチャン・ボルタンスキー、ピピロッティ・リストなど幅広く紹介される。
同時に公開される原六郎コレクション「東洋古美術」も、国宝や重要文化財や、狩野派の代表作を多く収蔵しており、こちらも見所満載だ。
「原美術館ARC」としては初となる本展。ぜひお見逃しなく。

佐藤時啓『光-呼吸 HaraArc#1』 2020年 ピグメントプリント 111.5 x 146 cm
佐藤時啓『光-呼吸 HaraArc#1』 2020年 ピグメントプリント 111.5 x 146 cm

奈良美智『My Drawing Room』 2004年8月~ 原美術館(品川)での展示風景/参考図版 撮影:木奥惠三
奈良美智『My Drawing Room』 2004年8月~ 原美術館(品川)での展示風景/参考図版 撮影:木奥惠三

※掲載情報は4月26日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

原美術館ARC 初展覧会
「虹をかける:原美術館/原六郎コレクション」

会期/第1期(春夏季)2021年4月24日(土)〜9月5日(日)
第2期(秋冬季)2021年9月11日(土)〜2022年1月10日(月・祝)
時間/9:30〜16:30※入館は閉館30分前まで
会場/原美術館ARC
住所/群馬県渋川市金井2855-1
休館日/木曜日(祝日と8 月を除く)、展示替え期間、1月1日
料金/一般1,100 円、大高生700 円、小中生500 円、70 歳以上550 円
TEL/0279-24-6585
URL/www.haramuseum.or.jp

Text:Akane Naniwa

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