アーティゾン美術館が大規模なコレクション展を開催中 | Numero TOKYO
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アーティゾン美術館が大規模なコレクション展を開催中

印象派や日本近代洋画などを核としながら、古今東西の幅広いコレクションを誇る、アーティゾン美術館(東京・京橋)。近年新たに収蔵した作品を一堂に展示するコレクション展「STEPS AHEAD: Recent Acquisitions」が開催中だ。※緊急事態宣言に伴い、2021年4月29日(木・祝)~5月14日(金)は休館。

エレイン・デクーニング『無題(闘牛)』1959 年 ©Elaine de Kooning Trust
エレイン・デクーニング『無題(闘牛)』1959 年 ©Elaine de Kooning Trust

西洋と日本の近代絵画を充実させるとともに、抽象表現を中心とした20世紀美術、戦後の現代美術、芸術家の肖像写真など、コレクションの領域を広げながら収集しているアーティゾン美術館。会期期間を、当初予定の5月9日(日)から9月5日(日)まで延長し、コレクション展が好評開催中だ。本展では、新収蔵作品から未公開のものを中心に、美術館の「今」を見せるコレクションが一挙に紹介される。

新たに加えられた、キュビズムの画家たちの作品は見所の一つ。ピカソやブラックらの作品ともに、新収蔵作品のジャン・メッツァンジェの『円卓の上の静物』と、アルベール・グレーズの『手袋をした女』が公開中だ。

元永定正『無題』1965(昭和40)年 © Motonaga Archive Research Institution Ltd.
元永定正『無題』1965(昭和40)年 © Motonaga Archive Research Institution Ltd.

なお、戦後の日本やヨーロッパ、アメリカの絵画と立体作品も充実している。ジョアン・ミロの『絵画』、マルセル・デュシャンの『マルセル・デュシャンあるいはローズ・セラヴィの、または、による(トランクの箱)』など、重要な作品が目白押しだ。

そのほかリー・クラズナーやジョアン・ミッチェルといった、女性の抽象表現の画家たちの作品や、オーストラリアの先住民によるアボリジナル・アート、19世紀から20世紀初頭の西洋の芸術家たちの肖像写真コレクションなど、収蔵作品はますます広がりを見せている。

アンリ・マティス『ジャッキー』1947 年
アンリ・マティス『ジャッキー』1947 年

会期延長に伴い、期間中展示替えも行われる。5月9日(日)までは、ドローイングの名手と呼ばれるマティスの素描と、絵画コレクションをまとめて鑑賞できる貴重な機会だ。
5月15日(土)以降は、「特集コーナー展示 マリノ・マリーニの彫刻と版画」の開催と、2期に分けて東洋、日本美術の国宝と重要文化財が公開される。期間中、ぜひ何度も足を運んでみては。

※掲載情報は4月26日時点のものです。
 開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

「STEPS AHEAD: Recent Acquisitions」新収蔵作品展示
会期/2021年2月13日(土)〜9月5日(日)
※2021年4月29日(木・祝)~5月14日(金)は休館 ※休館期間中はミュージアムカフェおよびミュージアムショップも休業
時間/10:00〜18:00
会場/公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館
住所/東京都中央区京橋 1-7-2
休館日/月曜
料金/ウェブ予約チケット1,200 円、当日チケット(窓口販売)1,500 円、学生無料(要ウェブ予約)※ウェブ予約チケットが完売していない場合のみ、美術館窓口でも当日チケットを販売
URL/www.artizon.museum/

Text:Akane Naniwa

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