初期作品〜最新作を網羅した 写真家・澤田知子の大規模展 | Numero TOKYO
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初期作品〜最新作を網羅した 写真家・澤田知子の大規模展

写真家・澤田知子の大規模個展「澤田知子 狐の嫁いり」が開催中。東京・恵比寿の東京都写真美術館にて、2021年5月9日(日)まで。

『ID400』部分(1998年) 東京都写真美術館蔵 ⓒTomoko Sawada
『ID400』部分(1998年) 東京都写真美術館蔵 ⓒTomoko Sawada
街中にある自動証明写真機を使い、変装した400人の自分を撮影したセルフポートレート作品『ID400』(1998)でデビューし、第29回木村伊兵衛写真賞を受賞するなど、国内外で高い評価を集める写真家、澤田知子。常に第一線で活躍する澤田の25年におよぶ活動を振り返る、国内の公立美術館において初の大規模個展が現在開催されている。 本展では、展覧会全体を「狐の嫁いり」と題した一つの新作と捉え、映像作品を含む計13シリーズを組み合わせて会場を構成。代表作を軸として、大学時代に制作した初のセルフポートレート写真『Untitled』(1996)や最新作『Reflection』(2020)など、初公開作品も展示される。
『Recruit』部分(2006年) 作家蔵 ⓒTomoko Sawada
『Recruit』部分(2006年) 作家蔵 ⓒTomoko Sawada
映像作品『影法師』(2018年) 東京都写真美術館蔵 ⓒTomoko Sawada
映像作品『影法師』(2018年) 東京都写真美術館蔵 ⓒTomoko Sawada

これまで澤田は、自身の表現において“内面と外見の関係”という普遍的なテーマを問い続け、自らの姿や顔を被写体にしたポートレイトを制作してきた。本展は、セルフィーや自撮りが一般化する近年において、セルフポートレイトが人々を引きつける理由を澤田の作品を通じて再検証しつつ、その表現の独自性や魅力に迫る。

なお、デビュー作『ID400』の貴重なオリジナル版も展示。これは2002年のグループ展以来、約20年振りの公開となる。どうぞ、お見逃しなく。

※掲載情報は3月10日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

澤田知子 狐の嫁いり
会期/2021年3月2日(火)〜5月9日(日)
会場/東京都写真美術館 2階展示室
住所/東京都目黒区三田 1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
料金/一般 700円、学生 560円、中高生・65歳以上 350円
時間/10:00〜18:00
休館/月曜日(但し、5月3日(月・祝)は開館)
TEL03-3280-0099
URL/www.topmuseum.jp

Text : Manami Abe

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