ジャン=ミシェル・オトニエル “菊”がモチーフの新作個展 | Numero TOKYO
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ジャン=ミシェル・オトニエル “菊”がモチーフの新作個展

フランス人アーティストのジャン=ミシェル・オトニエルによる新作個展が開催中。東京・六本木のペロタン東京にて、2020年10月24日(土)まで。

Jean-Michel OTHONIEL 『Kiku - Ōtaniro (Earthen yellow-red-brown)』(2020) © Jean-Michel Othoniel / JASPAR, Tokyo 2020 Photo: Claire Dorn / Courtesy of the artist and Perrotin
Jean-Michel OTHONIEL 『Kiku - Ōtaniro (Earthen yellow-red-brown)』(2020) © Jean-Michel Othoniel / JASPAR, Tokyo 2020 Photo: Claire Dorn / Courtesy of the artist and Perrotin
ドローイングや彫刻、インスタレーション、写真、執筆、パフォーマンスに至るまで、領域を横断した活動で知られる世界的アーティスト、ジャン=ミシェル・オトニエルの新作個展が現在開催されている。 本展「夢路」では、初公開となる新シリーズのガラスの立体作品や、金箔を用いた絵画作品を展示。作品名に「Kiku」と日本の伝統色が付けられたこれらの作品は、菊花や日本の古典文化における菊の象徴的な意味からインスピレーションを得て制作されたもので、オトニエルが幾度となく訪れたという湯島天満宮の「文京菊まつり」における圧倒的な展示を想起させる。

View of the exhibition 「夢路 – Dream Road」 at Perrotin Tokyo(2020) Photographer: Kei Okano. Courtesy of Perrotin
View of the exhibition 「夢路 – Dream Road」 at Perrotin Tokyo(2020) Photographer: Kei Okano. Courtesy of Perrotin

View of the exhibition 「夢路 – Dream Road」 at Perrotin Tokyo(2020) Photographer: Kei Okano. Courtesy of Perrotin
View of the exhibition 「夢路 – Dream Road」 at Perrotin Tokyo(2020) Photographer: Kei Okano. Courtesy of Perrotin

本展のインスタレーションにおいて、立体作品は尊く、神聖な護符として、絵画作品は聖像として扱われており、会場は菊の花が咲く“閉ざされた禁断の園”が再現されている。注意深く選び抜かれた色彩をまとう立体作品は、愛や、日本文化の“結び”を参考にして制作。また、白金箔に黒インクで描かれた絵画作品からは、オトニエルのドローイングへの愛情を感じることができる。

なお、オトニエルによる日本での展示は、2012年に開催された原美術館での回顧展以来のことで、国内でのギャラリー展は今回が初となる。この機会を、どうぞお見逃しなく。

 

※掲載情報は9月17日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

ジャン=ミシェル・オトニエル「夢路」
会期/2020年9月16日(水)~10月24日(土)
会場/ペロタン東京
住所/東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル1階
入場料/無料
時間/12:00~18:00(要予約)
休館/日・月曜日、祝日
TEL/03-6721-0687
URL/www.perrotin.comselect-type.com/rsv/?id=9PxQprWCIuI&c_id=108497(予約サイト)

Text : Manami Abe

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