話題の日本未発表作を含む、Chim↑Pom展が開催!
東京・天王洲のギャラリー、ANOMALY(アノマリー)にて、Chim↑Pom(チン↑ポム)の個展「May, 2020, Tokyo / A Drunk Pandemic」が開催。2020年6月27日(土)〜7月22日(水)まで。
2005年の結成以来、社会問題やタブーに踏み込んだ鮮烈な活動と作品によって、国内外で異例の評価を獲得しているアーティスト集団・Chim↑Pom。緊急事態宣言解除後初の展覧会となる本展は、二つのプロジェクトで構成。これまで常に街中でプロジェクトを行ってきた彼らが、緊急事態宣言下の5月に東京で行ったインスタレーション「May, 2020, Tokyo」と、2019年にイギリスで行われた日本未発表のインスタレーション「A Drunk Pandemic」が展示される。
「A Drunk Pandemic」では、19世紀にコレラで亡くなった人々が埋葬されたイギリス・マンチェスターの地下(現在のヴィクトリア駅地下)の廃墟を舞台にビール工場を設置し、オリジナルビール『A Drop of Pandemic』を醸造。ビールの直営店兼トレーラー型公衆トイレ「Pub Pandemic」を設置し、トイレから下水に流れた来場者の尿混じりの汚水(を消毒したもの)を使ってブリック(レンガ)を量産。このブリックは、マンチェスターの街路や家の修復材として利用された。
下水道など街のインフラを巻き込んで大きく変革したイギリスの歴史を背景とし、コレラや酵母といったバイオ的なプロセスを可視化したこのプロジェクトは、「マンチェスター・インターナショナル・フェスティバル(MIF)」の一環として制作・発表されたもので、現地をはじめ大きな話題を呼んだ。
過去には、カラスを題材にした作品に“黒死病”を想起させる『BLACK OF DEATH』と名付けたり、都市で繁殖し殺そ剤が効かなくなるほど進化した『SUPER RAT』を自分たちの肖像として捉えたりしてきたChim↑Pom。彼らにとってこの二つのプロジェクトは、疫病と資本主義社会、都市の関係を扱った一連の作品の延長上に位置付けられる。今、まさに注目の本展を、どうぞお見逃しなく。
※掲載情報は6月29日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
Chim↑Pom 「May, 2020, Tokyo / A Drunk Pandemic」
会期/2020年6月27日(土)〜7月22日(水)
会場/ANOMALY
住所/東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA ART COMPLEX 4F
入場料/無料
時間/12:00〜18:00(金曜日は12:00〜20:00)
休廊/日・月・祝
TEL/03-6433-2988
URL/anomalytokyo.com/top/
Text : Manami Abe