クラフトワークの共同創設者、フローリアン・シュナイダーが死去
クラフトワーク(KRAFTWERK)の共同創設者として知られるフローリアン・シュナイダー(Florian Schneider)が死去した。73歳だった。
がんの闘病生活の末、1週間前に息を引き取り、すでに葬儀も済ませたことをソニー・ベルリンが認めている。
シンセサイザーやヴォコーダー、フルート、サクソフォーンなど多彩な楽器を操ったフローリアンは、エレクトロニック・ミュージックのパイオニアであった同グループを2008年に脱退するまでヴォーカルも務めていた。
1970年代、フローリアンがラルフ・ヒュッターと共に作り上げたサウンドは、後にシンセポップやテクノをはじめ、ロックやヒップホップまで、ジャンルを超えて影響を及ぼした。
今は亡きデヴィッド・ボウイもファンだったことで知られており、1977年発表のアルバム『ヒーローズ』に収録された『V-2 シュナイダー』はフローリアンのことを歌ったものだ。
クラフトワークはこう声明を出している。「クラフトワークの共同創設者で、エレクトロニック・ミュージックのパイオニアでもあるラルフ・ヒュッターが、何十年もの付き合いある友人の悲しいニュースを送ってきました」「フローリアン・シュナイダーが、73歳の誕生日を迎えた数日後にがんで亡くなったとのことです」「1968年にラルフ・ヒュッターとフローリアン・シュナイダーは、芸術的かつ音楽的なコラボレーションを始めました」「1970年にはエレクトロニック・スタジオのクリング・クラングをデュッセルドルフに創設、マルチメディアプロジェクトのクラフトワークを始めました。クラフトワークのアルバムはすべて同地で構想、制作されました」
クラフトワーク時代、フローリアンは10枚のスタジオアルバムをリリース、2017年の『3-D ザ・カタログ』でのグラミー賞最優秀エレクトロニック/ダンス・アルバム賞を受賞したほか、2014年には特別功労賞生涯業績賞を受賞している。