あの“住める芸術”の映画が配信中 『死なない子供、荒川修作』
東京・三鷹の集合住宅「三鷹天命反転住宅」を通じて、荒川修作の活動を振り返るドキュメンタリー映画が期間限定で公開されている。ウェブサイトで6月30日(火) まで視聴可能。
“死なないための住宅”をコンセプトに設計された、現代美術家であり建築家の荒川修作と、妻で詩人のマドリン・ギンズによる実験的な集合住宅「三鷹天命反転住宅」。荒川はこの住宅を「ここに住むと身体の潜在能力が引き出され、人間は死ななくなる」と語っており、傾斜した床や球体の部屋などからなる空間は、“住むことのできる芸術作品”として居住者の身体性に働きかける。
その「三鷹天命反転住宅」をとおして荒川とギンズの思想を紹介するドキュメンタリー映画『死なない子供、荒川修作』(山岡信貴監督、2010年制作)が、現在ウェブで無料公開されている。常識を超越した荒川の言葉の数々をはじめ、宇宙物理学者・佐治晴夫のインタビュー、生活する人々の身体的変化、そこで生まれ育った子どもの記録映像を織り交ぜながら、芸術・科学・哲学を総合した斬新な都市計画を構想するまでに至った荒川の全活動を振り返る作品となっている。
この公開企画は、荒川修作+マドリン・ギンス東京事務所と2人の財団であるニューヨークの「Reversible Destiny Foundation」によるニューズレター『Distraction Series』の第1号となるもので、続く新しい取り組みはこれから隔週で配信される予定だ。この機会をお見逃しなく!
※掲載情報は4月15日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
Distraction Series 1: 映画『死なない子供、荒川修作』
配信予定期間/2020年6月30日(火) まで
URL/www.architectural-body.com/?p=5893、
www.architectural-body.com/?p=5088(DVDの購入はこちら)
Text : Manami Abe