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イヴ・サンローランのミューズ、ベティ・カトルーの特別展 @ イヴ・サンローラン・パリ美術館

Courtesy of Saint Laurent
Courtesy of Saint Laurent

パリ16区にあるイヴ・サンローラン・パリ美術館にて、イヴ・サンローランの“盟友”であり永遠のファッションアイコン、ベティ・カトルー(Betty Catroux)の特別展が開催されている。

ベティ・カトルー Photo:Steven Meisel
ベティ・カトルー Photo:Steven Meisel

ベティ・カトルーは、ヘルムート・ニュートンやアーヴィング・ペン、スティーブン・マイゼル、ジャンルー・シーフといった名だたるフォトグラファーたちが撮影してきた、アンドロジナスな魅力をもつ唯一無二のモデルであり、スタイルアイコン。「彼女は私のミューズです。まさに私の理想」(1968年『WWD(Women’s Wear Daily)』より)とイヴ・サンローランが語る通り、彼に多大なインスピレーションを与えてきた人物として知られている。

ベティ・カトルーとアンソニー・ヴァカレロ Photo:David Sims
ベティ・カトルーとアンソニー・ヴァカレロ Photo:David Sims

展覧会を監修したサンローランのクリエイティブ・ディレクター、アンソニー・ヴァカレロは彼女について次のように語る。「ベティの存在そのものが、サンローランを体現しています。魅力的であり、ミステリアス。不条理ともいえる側面を持ち、捉えどころがないけれど誰もが憧れるカリスマ的存在。そのすべてがハウスの根底にあるのです。ベティに会えばその存在の偉大さが分かります」

Courtesy of Saint Laurent
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展覧会では、ベティ・カトルーの個性溢れるワードローブや、今なおサンローランのスタイルに影響を与え続けているアイコニックなアイテムを展示。彼女の独自の美学を伝える内容となっている。さらにそれだけでなく、オートクチュールハウスとして1960年代から2002年にクローズするまで追求していた「サンローランスタイル」の歴史を辿ることができる。

Courtesy of Saint Laurent
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展示される作品は、ベティ・カトルーからピエール・ベルジェ=イヴ・サンローラン財団へ寄付されたもの。およそ50のデザインを通して、イヴ・サンローランが求める理想的な容姿と「マスキュリンでありながらフェミニンなスタイル」をベティ・カトルーがいかに体現したかを示す。

Courtesy of Saint Laurent
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「私は常にマスキュリンなものに魅了されてきました。ジーンズやメンズジャケットが好きです。メンズの服を纏うときは、より魅惑的になれます」(2014年『Antidote』誌より)とは、ベティ・カトルーの言葉。一般的な「女性らしさ」のイメージとは一線を画す、サンローランのスタイルの原点ともリンクするベティ・カトルーのおしゃれ哲学を、じっくりと味わいたい。

BETTY CATROUX YVES SAINT LAURENT FEMININE SINGULAR EXHIBITION
会期/2020年3月3日(火)〜10月11日(日)
場所/イヴ・サンローラン・パリ美術館
住所/5 avenue Marceau, Paris

Text: Yukiko Shinto

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