夜の無人島でアート体験「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島」 | Numero TOKYO
Art / Feature

夜の無人島でアート体験「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島」

上空から見た猿島。
上空から見た猿島。

横須賀の沖、レンガの要塞跡と草木が溶け合う無人島——猿島。夕暮れとともに、最先端のアートを訪ね歩く初の試みが幕を開ける。人間本来の感覚を取り戻す場所=暗闇の美術島へ、いざ上陸…!(「ヌメロ・トウキョウ」2019年12月号掲載)

猿島にて、レンガ積みの砲台の遺構と自然が対比を見せる三差路。
猿島にて、レンガ積みの砲台の遺構と自然が対比を見せる三差路。

船に乗って海を渡り、未知なる場所へ——。島には、私たちの感性を開く力がある。海を隔てた土地で目や耳を凝らし、“何か”を感じ取ろうとするあの感覚。日没とともに五感はさらに研ぎ澄まされ、暗闇に潜む気配だけでなく、自らの心をも映し出す…。

参加アーティストのこれまでの作品より(参考作品)。齋藤精一(Rhizomatiks Architecture)の作品『日田の山と川と光と音』展示風景。
参加アーティストのこれまでの作品より(参考作品)。齋藤精一(Rhizomatiks Architecture)の作品『日田の山と川と光と音』展示風景。

神奈川県・横須賀市の沖に浮かぶ東京湾最大の自然島「猿島」。縄文時代の土器が出土し、明治時代に遡る砲台跡と草木が溶け合う様子が、宮崎駿作品の映画『天空の城ラピュタ』を想起させる場所。この島を夜間開放し、その自然や遺構を探りアート作品と遭遇する初めての試みが開催される。題して「Sense Island ―感覚の島― 暗闇の美術島」。

参加アーティストのこれまでの作品より(参考作品)。鈴木康広の作品『空気の人』(参考画像)。
参加アーティストのこれまでの作品より(参考作品)。鈴木康広の作品『空気の人』(参考画像)。

参加アーティストには、本企画のプロデューサーを務める株式会社ライゾマティクス代表の齋藤精一に加え、ワイルドドッグスや後藤映則、佐野文彦、鈴木康広らが集結。

参加アーティストのこれまでの作品より(参考作品)。ワイルドドッグスがキュレーションと制作を手がけた『Dossier X』の上演風景。
参加アーティストのこれまでの作品より(参考作品)。ワイルドドッグスがキュレーションと制作を手がけた『Dossier X』の上演風景。

「猿島やそこにある自然の文脈を、そしてその文脈を感じるために自分自身と向き合うような作品や体験を置くことで、我々が失ってしまった“感覚”をもう一度取り戻す試みを行います」(齋藤のステートメントより)。東京から最も近い無人島を舞台に、現代の日常から“近くて遠い”感覚体験が、あなたの来島を待っている。

「Sense Island –感覚の島– 暗闇の美術島」

会期/11月3日(日)〜12月1日(日)
場所/猿島公園 神奈川県横須賀市猿島1番
開催日/木〜日・祝
開催時間/17:30〜21:30(予定)
猿島までは三笠桟橋より渡船で約10分。料金や運航時刻など詳細は公式サイトを参照のこと。
https://senseisland.com/

Edit & Text : Keita Fukasawa

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