再注目!抽象芸術の新潮流「抽象世界」展@大阪 | Numero TOKYO
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再注目!抽象芸術の新潮流「抽象世界」展@大阪

フランツ・ヴェスト『無題』2011年 Estate Franz West, Vienna, © Archiv Franz West © Estate Franz West
フランツ・ヴェスト『無題』2011年 Estate Franz West, Vienna, © Archiv Franz West © Estate Franz West

近年、世界的に“復活”がささやかれる“抽象芸術”。この分野は大きく分けて、20世紀初頭に前衛芸術として注目を集めた抽象表現と、戦後アメリカを中心に一大ムーブメントとなった抽象表現主義からなり、それらがいま再びヨーロッパとアメリカで再び高い評価を獲得しているという。

ミハエル・クレバー『MK/M2014/15, MK/M2014/19, MK/M2014/10, MK/M2014/12, MK/M2014/05, MK/M2014/17』(部分)2014年 Collection of Jennifer and David Millstone, courtesy Galerie Buchholz, Berlin/Cologne/New York
ミハエル・クレバー『MK/M2014/15, MK/M2014/19, MK/M2014/10, MK/M2014/12, MK/M2014/05, MK/M2014/17』(部分)2014年 Collection of Jennifer and David Millstone, courtesy Galerie Buchholz, Berlin/Cologne/New York

近年再び注目を集めるアートのキーワードといえば、石や鉄、木などの素材をほぼ未加工で作品化する1960〜70年代日本の「もの派」を思い浮かべる人も多いだろう。その同時代のいわゆる「絵画の死」を経て、80年代以降の抽象芸術もまた、過去の美術のさまざまな概念や手法を活用することで、新たな進展を遂げていった。

エルズワース・ケリー『斜めの黒いレリーフ』2010年 Estate of Ellsworth Kelly, © Ellsworth Kelly Foundation, courtesy Matthew Marks Gallery
エルズワース・ケリー『斜めの黒いレリーフ』2010年 Estate of Ellsworth Kelly, © Ellsworth Kelly Foundation, courtesy Matthew Marks Gallery

こうした流れをふまえ、今展は80年から今日に至る約40年間のヨーロッパとアメリカの抽象芸術に焦点を当て、絵画を中心に彫刻も交えつつ、その魅力と独創性を紹介する試みだ。

トマ・アブツ『Tewes』2010 年 Collection of Igor DaCosta, courtesy the Artist; greengrassi, London, photo: Marcus Leith
トマ・アブツ『Tewes』2010 年 Collection of Igor DaCosta, courtesy the Artist; greengrassi, London, photo: Marcus Leith

エルズワース・ケリー、ジョン・アムレーダー、ウーゴ・ロンディーネから、ラフ・シモンズとのコラボレーションでも注目を集めるスターリング・ルビーなど、現代の旗手に至るまで。再評価を経て躍動する、抽象芸術の新たな潮流がここにある。

「抽象世界」
会期/2019年5月25日(土)~ 2019年8月4日(日)
会場/国立国際美術館
住所/〒530-0005 大阪市北区中之島 4-2-55
入場料/一般900円 大学生500円
休館日/月(ただし7/15(月・祝)は開館し、翌日休館)
時間/平日 火〜木・日曜・祝日10:00〜17:00、金曜・土曜は20:00まで、7・8月の金曜・土曜は21:00まで ※入場は閉館の30分前まで
TEL/06-6447-4680
URL/www.nmao.go.jp/exhibition/2019/chusyo.html

Text: Ryoji Sugawara

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