カトリーヌ・ドヌーブらが授賞!2018年世界文化賞 | Numero TOKYO
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カトリーヌ・ドヌーブらが授賞!2018年世界文化賞

毎年世界の優れた芸術家に贈られる、高松宮殿下記念世界文化賞の受賞者が発表された。2018年10月23日(火)に行われた授賞式では、絵画、彫刻、建築、音楽、演劇・映像の5分野における受賞者が出席し、顕彰メダルが授与された。

カトリーヌ・ドヌーブ Photo: Shuichi Yamakawa
カトリーヌ・ドヌーブ Photo: Shuichi Yamakawa

第30回目となる2018年は、絵画部門にピエール・アレシンスキー(ベルギー)、彫刻部門に中谷芙二子(日本)、建築部門にクリスチャン・ド・ポルザンパルク(フランス)、音楽部門にリッカルド・ムーティ(イタリア)、演劇・映像部門にカトリーヌ・ドヌーブ(フランス)が選出。

左から彫刻部門中谷芙二子、建築部門クリスチャン・ド・ポルザンパルク、音楽部門リッカルド・ムーティ、演劇・映像部門カトリーヌ・ドヌーブ、絵画部門ピエール・アレシンスキー代理出席のベルギー王立美術館館長のミシェル・ドラゲ Photo: Shuichi Yamakawa
左から彫刻部門中谷芙二子、建築部門クリスチャン・ド・ポルザンパルク、音楽部門リッカルド・ムーティ、演劇・映像部門カトリーヌ・ドヌーブ、絵画部門ピエール・アレシンスキー代理出席のベルギー王立美術館館長のミシェル・ドラゲ Photo: Shuichi Yamakawa

Photo: Shuichi Yamakawa
Photo: Shuichi Yamakawa

Photo:Shuichi Yamakawa
Photo:Shuichi Yamakawa

国境や民族の壁を超えて、芸術の発展や普及、向上に大きな貢献をした人物を顕彰する「世界文化賞」。今年は、霧のアーティストとして知られる日本人の中谷芙二子を含む、類まれな才能と唯一無二のクリエイティビティで世界を魅了する芸術家たちを讃えた。

ピエール・アレシンスキー 《窓と同じくらい》1971年 Courtesy of Pierre Alechinsky
ピエール・アレシンスキー 《窓と同じくらい》1971年 Courtesy of Pierre Alechinsky

中谷芙二子 《霧の森》1992年 国営昭和記念公園こどもの森  Courtesy of Fujiko Nakaya Photo: Shigeo Ogawa
中谷芙二子 《霧の森》1992年 国営昭和記念公園こどもの森  Courtesy of Fujiko Nakaya Photo: Shigeo Ogawa

クリスチャン・ド・ポルザンパルク『フィルハーモニー・ルクセンブルグ』2005年
クリスチャン・ド・ポルザンパルク『フィルハーモニー・ルクセンブルグ』2005年

リッカルド・ムーティ ザルツブルク祝祭大劇場でシカゴ交響楽団と 2011年 ©Todd Rosenberg Courtesy of RMMusic – www.riccardomutimusic.com
リッカルド・ムーティ ザルツブルク祝祭大劇場でシカゴ交響楽団と 2011年 ©Todd Rosenberg Courtesy of RMMusic – www.riccardomutimusic.com

前日に行われた記者会見では、カトリーヌ・ドヌーブの取材が実現、今回の授賞の喜び、女優人生について語ってくれた。

現在、『万引き家族』の是枝裕和監督の映画を撮影中というドヌーブ。是枝監督の作品は、「ユーモアがあり、洗練された演出で、家族の絆や子供と大人の関係を描いているところが気に入っています。特に好きな作品は『ワンダフルライフ』、『誰も知らない』です」と語る。

映画出演の決め手は、脚本だと言う。面白ければ、若手監督の作品でも積極的に出演する。「脚本を読んで、その役が物語の中で重要な人物であれば、どんなに脇役でも出演します」。フランスを代表する数々の名監督の作品に出演してきたドヌーブ。記憶に残っている監督との仕事について聞かれると、錚々たる名前が挙がった。

「思い出というと何度も一緒に仕事をしている監督が思い当たるのですが、忘れてはならないのはジャン=ポール・ラプノーです。彼はコメディ映画が描ける監督で、フランスの女優にとっては実に稀なジャンルだと思いますが、ラプノー監督の作品に出演することで、一種のスピードを身につけたと思います。もちろん、フランソワ・トリュフォーも深い感銘を与えてくれました。彼は映画を愛している監督でした。ジャック・ドゥミ監督の作品は、演技より先に音楽があり、ワンシーンワンカットの長回しに大変驚きました。まだ私が若かったということもあると思います」

出演作は100本以上にものぼる。「演じることが面白くなくなれば、辞めることを考えるでしょう。まだ、そのときは来ていません」。これからも、映画界の第一線を走り続け、女優魂を見せつけてくれることだろう。

Text: Yukiko Shinto

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