日本の”秘める美”がテーマのフレグランス「TOBALI」
「TOBALI」は、400年以上の歴史を持つ香りの老舗「日本香堂社」と、新世代のパフューマーたちが作り出した「Hidden Japonism 834」を核にしたフレグランス。”色気と知性””強さと情愛””気品と狂気”など、相反するイメージを表現した香りがオード パルファムとキャンドルでラインナップされている。
「TOBALI=帳(とばり)」とは、覆い隠し、秘める布の意。空間を隔てて見えなくする垂れ絹のこと。谷崎潤一郎の作品の一節に「魅力は敢えて秘める事で昇華する」とあるように、日本ならではの「秘める美」を表現する香りが生み出された。
「TOBALI」の香りは静かに深く広がり、ラストには心を鎮めてくれるジャポニズム・ウッディノートが在る。オードパルファムには、極彩色の花と薬草が混じり合う甘く濃厚な蜜のような「SMOKE FLOWER」や、ヒノキやシダーウッドの気品のある香りにサフランやナツメグが刺激する「CYPRESS MASK」など、5種類が揃う。
キャンドルは老舗和蝋燭メーカーの伝統技術で手作りされ、芯は和紙、蝋燭には植物性ワックスを使用。苔や石庭のイメージとバラなど花のみずみずしい香りが印象的な「IMPERFECT RIVER」、シダーウッドにナツメグやクミンが刺激的な「AWAKENING VERMILION」など、心を鎮め、覚醒へと導く5種類が揃う。
デビューコレクションのメインビジュアルは荒木経惟が撮影し、2017年9月のパリファッションウィークには、「コレット」で世界先行発売された。その後、パリの「プランタン」や、ミラノ「ディエイチコルソコモ」などでも展開され、日本では「ESTNATION」「RESTIR」「バーニーズニューヨーク」、「トゥモローランド」、「SUPER A MARKET」などで取扱中。ボトルや箱はすべて白で統一され、その美しい佇まいと記憶に残る香りは、世界からも注目を集めている。
Text:Hiromi Mikuni