最注目のインターネットアーティストが世界初個展@十和田 | Numero TOKYO
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最注目のインターネットアーティストが世界初個展@十和田

Much Better Than This, Times Square Midnight Moment, New York, 2015, Photo by Michael Wells

インターネット空間を発想と表現の場とするアーティスト、ラファエル・ローゼンダールの個展「ラファエル・ローゼンダール:ジェネロシティ 寛容さの美学」が十和田市現代美術館で開催中だ。世界初となる美術館での個展、そこで目にするものとは……?

Photo by Christina Latina ラファエル・ローゼンダールは1980年オランダ生まれ、アメリカ在住のアーティスト。インターネット・アートの旗手として、ヴェネチア・ビエンナーレを始めとする国際展、あるいはポンピドゥ・センター(パリ)など著名な美術館の展覧会に参加してきた。中でも、2015年のニューヨーク、タイムズスクエアの電光掲示板を使ったインスタレーションは有名だ。
Abstract Browsing 15 05 02 (Gmail), 2015, Photo by Don Lewis
Abstract Browsing 15 05 02 (Gmail), 2015, Photo by Don Lewis
Abstract Browsing 15 05 02 (Gmail), 2015, Photo by Don Lewis そんな彼が今回、初めて公立美術館という実空間で個展を行う。大規模な映像インスタレーションやタペストリー、俳句を用いた作品などを通して彼が考えるのは、現代のデジタル化社会におけるアート作品のありようだ。インターネットという公私が入り乱れた空間でアート活動をしてきた彼だからこその、 “複製技術時代におけるアート作品” への鋭い考察が十和田の地で展開される。


Installation view from Haiku, Postmasters, New York, 2015

ドイツの思想家ヴァルター・ベンヤミンがその著書、『複製技術時代の芸術作品』で “アウラ” の喪失を分析したのが1936年(奇しくもこの年のドイツは、冬季オリンピックで沸いていた!)
平昌オリンピックも目が離せないが、 “いま、ここ” でしか体験できないローゼンダールの展覧会に、あなたも足を運んでみてはいかが?

「ラファエル・ローゼンダール:ジェネロシティ 寛容さの美学」
会期/2018年2月10日(土)〜 5月20日(日)
会場/十和田市現代美術館
住所/青森県十和田市西二番町 10-9
時間/9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館/月曜(祝日の場合はその翌日)※5月1日(火)は開館
TEL/0176-20-1127
URL/towadaartcenter.com/exhibitions/rafael-rozendaal-generosity/

Text:Ken Suzuki

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