一枚に凝縮された名画の数々!桑久保徹展@六本木 | Numero TOKYO
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一枚に凝縮された名画の数々!桑久保徹展@六本木

『ヨハネス・フェルメールのスタジオ Johannes Vermeer’s Studio』2016 ©Toru Kuwakubo
『ヨハネス・フェルメールのスタジオ Johannes Vermeer’s Studio』2016 ©Toru Kuwakubo

よくよく目をこらすと見えてくる、誰もが知る名画の数々。 まさに “究極のオマージュ絵画” とも言える作品を作り出したのは、六本木の小山登美夫ギャラリーで個展「A Calendar for Painters Without Time Sense 1.3.4.5.7.8.」が開催中の作家、桑久保徹だ。

桑久保徹は、1978年神奈川県座間市生まれのアーティスト。 “絵を描く” という方法で現代美術に立ち向かうというコンセプトのもと、自分の中に架空の画家を見出すという演劇的アプローチで制作を開始した。彼が描く、まるでゴッホ作品のような厚塗りの筆致で描かれた油彩画は国内外での評価も高い。 『パブロ・ピカソのスタジオ Pablo Picasso’s Studio』2017 ©Toru Kuwakubo そんな彼が今回取り組んだのは、尊敬する画家の生涯を一つのキャンバスに込めて描いた「カレンダーシリーズ」。ピカソ、フェルメール、アンソール、セザンヌ、スーラ、ゴッホの6人について、そのスタジオが桑久保の解釈を加えた空想的空間として表現されている。 『ジェイムズ・アンソールのスタジオ James Ensor’s Studio』2015 ©Toru Kuwakubo

偉大な画家たちの生きた時間と、それを追体験するかのように制作に取り組んだ桑久保の時間。両者の間は大きく隔てられているようにも、はたまた一瞬のうちであるようにも感じられる。「不規則な時間速度」とも呼ぶべきそうした感覚を、作家は「カレンダー」の形式に落とし込んだ。


『ポール・セザンヌのスタジオ Paul Cézanne’s Studio』2015 ©Toru Kuwakubo

新年が始まり、私たちの誰もが新しい「カレンダー」に向き合っている。
過去の偉大な画家と桑久保徹の間に生まれた「カレンダーシリーズ」は、あなたにも新しい何かをもたらすかもしれない。ぜひその目で、確かめて。

桑久保徹「A Calendar for Painters Without Time Sense 1.3.4.5.7.8.」
会期/2018年1月20日(土)〜2月17日(土)
会場/小山登美夫ギャラリー
住所/東京都港区六本木 6-5-24 complex665 2F
時間/11:00〜19:00
休廊/日・月・祝日
TEL/03-6434-7225
URL/tomiokoyamagallery.com

Text:Ken Suzuki

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