「Gallery 916」最後の個展は 上田義彦が追い続けた“森”
東京・竹芝のギャラリー「Gallery 916」の閉廊に伴い、最後の個展が開催されている。上田義彦写真展 「Forest 印象と記憶 1989-2017」は、3月25日まで。
600平米という圧倒的な大空間で写真家の作品を閲覧できるギャラリー「Gallery 916」。2012年2月に写真家・上田義彦が開設し、運営してきたこのギャラリーは、かつてない写真体験の場として、また、東京のアート発信地としてこれまで機能してきた。しかし、竹芝駅周辺の再開発と、入居する鈴江倉庫ビル取り壊しに伴い、4月をもって7年の歴史に幕を下ろすことに。
「Gallery 916」最後の個展となる本展は、30年間にわたって上田が撮り続けてきた“森”の写真展。2017年に撮り下ろした最新作を含む、約50点を公開する。
『Quinault 1990』 ©Yoshihiko Ueda
『Materia 2011』 ©Yoshihiko Ueda
森との出合いは1989年。ワシントン州Quinaultという神聖な森との出合いから始まり、2011年には東日本大震災によって大自然の猛威による生命の破壊を目の当たりにした上田は、命の根源を確かめるように屋久島の森へ……。撮りおろし作品では、奈良の春日大社の原生林も加わり、森が魅せる圧倒的なパワーが観るものを誘い込む。
「Gallery 916」の最後を彩る、生命力あふれる“写真の森”に足を踏み入れてみては。
上田義彦写真展 「Forest 印象と記憶 1989-2017」
期間/2018年1月19日(金)〜3月25日(日)
会場/Gallery 916
住所/東京都港区海岸1-14-24 鈴江第3ビル 6F
入場料/一般 800円、大学生・シニア(60歳以上) 500円、高校生 300円、中学生以下 無料
開館時間/11:00〜20:00(平日)、11:00〜18:30(土・日曜日、祝日)
休館日/月曜日(祝日を除く)
TEL/03-5403-9161
URL/gallery916.com/exhibition/forest/
Text : Manami Abe