村上隆がキュレーションする 現代美術×陶芸の展覧会
東京・広尾のKaikai Kiki Galleryにて、「村上隆キュレーション 陶芸↔現代美術の関係性ってどうなってんだろう? 現代美術の系譜に陶芸の文脈も入れ込んで」展が開催中だ。
今年4月に同ギャラリーで開催された「陶芸・彫刻を考えるきっかけ:信楽に撒かれた種」展に続き、村上隆の陶芸をめぐる展覧会シリーズ第2弾となる本展。その長いタイトルからもわかるように、今回は現代美術との関係性に注目する。村上氏の「今の生活工芸系の陶芸の始祖には、現代美術との絡みが関係しているんじゃないか」という気づきに端を発するキュレーション展だ。
現代美術の世界においては1950年代の「具体」「九州派」、60年代の「ゼロ次元」「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」 「ハイレッド・センター」、そして70年代の「もの派」に至るまでの象徴的な動向が存在。けれども、「もの派」から村上氏が提案した「スーパーフラット」に至る30年間に呼び名はなく、あるのはバブル経済の勃興と崩壊の間に無数に湧いた沢山のムーブメントばかりだ。「この30年間に勃興したあれこれを羅列した時に見えてくる風景の中に、現代美術と陶芸との深い因縁が見えてくる。その因縁を思考し始めるきっかけとして、この展覧会を制作します」と村上氏。
本展には、李禹煥、菅木志雄、岡崎乾二郎、日比野克彦、中原浩大、安藤雅信、坂田和實が出展している。現代美術家として活動したのち、陶芸を生業とする安藤雅信と村上隆のトークショーも8月19日に開催。現代美術と陶芸との深い因縁に目を向けてみては。
「村上隆キュレーション
陶芸↔現代美術の関係性ってどうなってんだろう? 現代美術の系譜に陶芸の文脈も入れ込んで」
会期/2017年8月3日(木)~8月30日(水)
会場/Kaikai Kiki Gallery
住所/東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1F
入場料/無料(※トークショーは有料/事前申し込み制)
時間/11:00〜19:00
休館/日曜日、月曜日、祝日
TEL/03-6823-6038
gallery-kaikaikiki.com/