奈良美智、最新の “卒業制作” !? @豊田市美術館
日本を代表するアーティストの一人である、奈良美智。
豊田市美術館にて開催中の個展「奈良美智 for better or worse」は、国内外で数多く開催される彼の個展の中でも、特別なものとなりそうだ……。
1988年から2000年にかけてドイツを拠点に制作活動を行った奈良だが、彼が美術の世界に踏み出した第一歩、すなわち彼が通った芸術大学があるのが、愛知県だ。大学院を卒業してちょうど30年目にあたる2017年に開催される今回の個展を、奈良は「遅すぎる卒業制作」と表現する。
展示には、1987年にさかのぼる初期作品から最新作までの絵画を中心とした作品群に加え、立体作品やインスタレーション、さらにはレコードや人形といったものを含め、アーティスト奈良美智の感性を育んだ計100余点が並ぶ。
“盆と正月は実家に帰る” ……私たちは昔から、自身の帰る場所を大切にしてきた。
ドイツ制作時代も日本に一時帰国する時は、生まれ故郷の青森でも、まして東京でもなく愛知に滞在していたと語る奈良美智。まさに盆の時期を挟んで開催される今展で、彼のルーツと現在に、あなたも迫ってみてはいかが?
「奈良美智 for better or worse 」
会期/2017年7月15日(土)〜 9月24日(日)
会場/豊田市美術館
住所/愛知県豊田市小坂本町8-5-1
時間/10:00〜17:30(入場は17時まで)
休館/月曜(8月14日、9月18日は開館)
TEL/0565-34-6610
URL/www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/2017/special/narayoshitomo.html
奈良美智 スタジオ風景:左《Midnight Truth》, 右《Midnight Surprise》(部分)2017年
撮影:森本美絵 Art works : ©Yoshitomo Nara 2017
Text:Ken Suzuki