復刊&展示!ウォーホル×マランガの幻の本
20世紀を代表するアーティスト、アンディ・ウォーホルと、詩人、写真家などさまざまなジャンルで活躍するジェラード・マランガによる書籍『Screen Tests / A Diary』。日本限定、50年ぶりに復刊し、販売開始の5月12日より、東京・恵比寿のPOSTにて展覧会も開催される。
シルクスクリーンの作品や、実験映像など、その名とともに作品が世界中で知られる現代美術アーティスト、アンディ・ウォーホル。これらの代表的な作品は、「ファクトリー」と呼ばれる制作スタジオでつくられていた、というのは有名な話だ。
一方でこの場所は、ミュージシャンのミック・ジャガー、小説家のトルーマン・カポーティなど、そうそうたる文化人が集い、ニューヨークのカルチャーシーンの中心地になっていたという。ウォーホルと、初期から彼の作品制作に関わっていたというアーティスト、ジェラード・マランガが、訪問者を被写体に「Screen Tests」を制作。固定した16ミリカメラで彼らのバストアップを撮影したもので、ウォーホルが初期に手がけた実験映像としても知られている。
この作品は、フィルムの一部をプリントした写真と、マランガの散文詩が淡々とページを連ねる書籍『Screen Tests / A Diary』として1967年に刊行された。しかし当時はほとんど売れなかったために断裁処分され、結果としてわずかしか現存しないレアブックとなっている。
そんな希少な『Screen Tests / A Diary』が、刊行から50年の時を経て復刻! 現代美術・芸術写真の文脈において重要な意義を持つ歴史的マスターピースが、忠実に再現され、現代によみがえることとなった。刊行と同時にPOSTにて展覧会も開催。今、書籍と展示空間それぞれでこの作品を見ることができるのは、世界で唯一日本だけ。必見!
Text:Akane Naniwa