Chim↑Pomが新作展で問う!明るい未来の作り方@歌舞伎町
2005年に東京で結成され、海外のアートシーンでも注目を集める6人組ユニット、Chim↑Pomの日本では約3年ぶりとなる大規模新作個展が開催される。場所は新宿、タイトルは「また明日も観てくれるかな?」という、なんともウキウキウォッチングな香りがするが、そこにはChim↑Pomらしい痛烈なメッセージが込められている。
会場は、解体予定となっている歌舞伎町振興組合ビル。その完成は1964年……東京オリンピック開催の5か月前であった。そして2016年の現在も、東京オリンピックに向けた建て替え工事が、東京のいたるところで行われている。 新国立競技場や築地市場移転の問題が象徴的だが、渋谷PARCOや原宿駅、さらには歌舞伎町の街をまるごと作り変えるという計画……、そうした現状に対して「それ、本当にオリンピックにとって必要なの?」、「21世紀の僕らだからこそ描ける未来とは?」と問いかけながら、スクラップ&ビルドによる日本の “青写真の描き方” を模索するのが、今回の展覧会だ。 会期中には展示と交じり合いながら、会田誠や菊地成孔、漢 a.k.a GAMI、どついたるねんなど、新宿にまつわるミュージシャンや文化人が各種イベントに登場する。歌舞伎町振興組合ビルは、その生涯最後の2週間で、多様な東京カルチャーの震源地になると言えるだろう。 31年半続いたその番組の最終回、サングラスをかけた司会者は「また明日も観てくれるかな?」と言った。「今日」が終わっても、途切れることなくやってくる「明日」。否応無しにやってくる未来を考え、より良い方向に変えていこうとするChim↑Pomの展覧会に……みんなも来てくれるかな? 「また明日も観てくれるかな?〜So see you again tomorrow, too?〜」 会期/2016年10月15日(土)〜 10月31日(月) 会場/歌舞伎町振興組合ビル 東京都新宿区歌舞伎町 1-19-3 時間/13:00〜22:00 URL/chimpomparty.com
Text:Ken Suzuki