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Culture Post

アート存亡の危機!? ピカソ、ウォーホル……
「複製技術」に挑んだ美術家の軌跡@横浜美術館

yokohama art museum

 

「9時からのドラマ見るなら、お風呂入ってらっしゃい!」……そんな言葉を聞かなくなって久しい。タイムシフト再生やストリーミングサービスの普及によって、テレビの見方は大きく変わった。一回きりの視聴における緊張感、8時59分のドキドキ……テレビに限らず、作品を見る時の “今、ここ” 性とでもいえる空気を、ドイツの哲学者ベンヤミンは「アウラ」と呼んだ。

Text: Ken Suzuki

そして20世紀には、アートの世界にも同じことが起こった。横浜美術館で開催中の展覧会「複製技術と美術家たち」では、「アウラの喪失」に対する美術家たちの挑戦、その軌跡を見ることができる。

アートからアウラを奪ったのは複製技術だ。版画、写真、映像といったメディアは、絵画や彫刻と違って同質のものを大量に作り出せる。そうした技術と伝統的芸術との折り合いを模索し、時にその特性を逆手に取った美術家たち。ピカソやマティス、デュシャンやウォーホルらの作品を通して、私たちは彼らの挑戦の軌跡を目撃する。

富士ゼロックス版画コレクションは、社業とも関係の深い美術作品(版画)を通した社会貢献を目指して、1988年より収集を開始。そのコレクションを大規模に紹介する初の試みとなる今展覧会では、横浜美術館の収蔵品と合わせて約500点が展示される。

どんなに作品が複製可能になったとしても、美術館に行く体験はあなただけのものだ。そんなオンリーワンの体験を、あなたも味わってみてはいかがだろうか。

「複製技術と美術家たちーピカソからウォーホルまで」
会期/2016年4月23日(土)〜 6月5日(日)
会場/横浜美術館 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
時間/10:00〜18:00(入館は17:30まで)
※夜間開館:5月27日(金)は20:30まで開館(入館は20:00まで)
休館日/木曜日
TEL/045-221-0300
URL/http://yokohama.art.museum

アンリ・マティス《サーカス》(詩画集『ジャズ』より)/
1947年/富士ゼロックス版画コレクション

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