同ブランドのチーフ・デザイナーのドナテラ・ヴェルサーチは、アンソニーの退任について「アンソニーがヴェルサーチの家族を去るのを見るのは寂しいですが、アンソニー・バカレロの次の章での益々の成功をお祈りします」とコメントすると、歴代のデザイナー達にも想いをはせ、「それぞれの(退任の)ケースにおいて、彼らが過ごしたヴェルサスヴェルサーチでの時間は彼らのデザインキャリアにおいて大きな進歩をもたらしたでしょう。ジョナサン・アンダーソン、クリストファー・ケイン、アンソニー・バカレロの3人のデザイナーそれぞれと一緒に仕事できたチャンスに感謝していますし、私が心から大好きなブランドに彼らがもたらしてくれたものを見るのを楽しみました。ヴェルサスが新進気鋭のデザイナーにとってこんなにも素晴らしいグローバルな基盤になりうることを誇りに思います」とコメントを続けた。
そんなアンソニーは、最新コレクションで80年代のロックな時代を象徴するレースとレザーのアイテムの使用を見せ、それがイヴ・サンローランのエディとのコレクションと比較されたことから、退任の噂がたっていたところだった。アンソニーはファッションショーで披露された服がすぐに手にいれられる販売形態を採用したことで、昨年の同ブランドの収益に大きく貢献していた。