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『YÔKAÏNOSHIMA』シリーズより、『Oneonde』Karidate, Fukuejima, Nagasaki prefecture (Japan), 2013-2015 © Charles Freger 冬の夜。突然、巨大な角と牙を生やした鬼たちが雄叫びをあげて家の中に乱入! 逃げまどう子どもたちの泣き声が、雪深い集落に響き渡る!!!!!!!!! ご存じ、秋田県の伝統行事「なまはげ」だ。 さらに山形県、新潟県、岩手県のあちこちに「アマハゲ」「あまめはぎ」「スネカ」など、なまはげ式に子どもたちを震え上がらせてきたハードコアな行事が受け継がれている。 それにしても……なぜわざわざ、こんなことをするのか。 じつは、そこに出現する異形の者たちは鬼ではない。怠け者や言うことを聞かない子どもを懲らしめて、悪霊を祓うために訪れる、山の神々の使いなのだ。 『YÔKAÏNOSHIMA』シリーズより、『Namahage』Ashizawa, Oga, Akita prefecture (Japan), 2013-2015 © Charles Freger 一方で、九州の五島列島・福江島ではお盆になると、目にも鮮やかな色彩の笠をかぶり、腰蓑(こしみの)姿で太鼓を打ち鳴らして踊る集団が出現。「オネオンデ」と呼ばれる、この地域独自の念仏踊りの踊り子たち。 かと思えば、さらに南の沖縄県・石垣島では、男女の老人の面を付けた「ウシュウマイ(おじい)」と「ンミー(おばあ)」が座敷に上がり込み、なぜか裏声で面白おかしい問答を夜中まで繰り広げて回る。祖先神を供養する風習「アンガマ」のひとこまだ。
Text:Keita Fukasawa
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