拡張するアートのその先へ! 中村政人個展「明るい絶望」アーツ千代田 3331で開催 | Numero TOKYO
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拡張するアートのその先へ! 中村政人個展「明るい絶望」アーツ千代田 3331で開催

現代アートは難しいって? 確かに “美しさ” がすべてだった近代以前の美術作品に比べると、どこか哲学的すぎて、美しくないこともしばしば、どこまでが作品なのかもよく分からなかったりする。けれどもそれは現代アートが、いままさに生きて変化し続けているから。「アートとは何か?」と自ら意味を問いながら、その概念を拡張し続けているからに他ならない。そんなアートの “いま” に挑戦し続けるアーティストにして、『アーツ千代田 3331』設立者でもある中村政人の10年ぶりとなる個展が、同館にて開催されている。   韓国と日本で撮影した写真作品約700点と、新作インスタレーション作品を発表している今回の展覧会。日常的な都市空間に佇む情景から、伝説のアートプロジェクトの現場まで、作家がその目でとらえた光景の数々が展示される。タイトルの『明るい絶望』について作家自身は、「全ての存在を受け止め、その自らの因果律を逸脱させる力」と言及しているそう。人々・社会・アートのつながりと可能性を広げていくために、“いま” を全身で受け止め、さらにその先へと闘い続ける中村の姿からは、今後も目が離せないはずだ。   中村政人 個展「明るい絶望」 会期/2015年10月10日(土)〜 11月23日(月・祝) * 会期中無休 会場/アーツ千代田 3331 1F メインギャラリー 東京都千代田区外神田6丁目11-14 開催時間/11:00〜20:00 入場料/一般:800円、大学生・専門学校生・65歳以上:700円、ペアチケット:1,300円 WEB/m.3331.jp
©Masato Nakamura 写真提供:3331 Arts Chiyoda
 
Text: Kahlua Tsunoda

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