“スペクトラム” という言葉は、“連続体” や “領域”、プリズムを介して生じる “色の配列” を意味する。光はプリズムによって多彩な色に分離できるものの、そこから生まれた色と色、それぞれの間に ”境界” というものは存在しない。スパイラルが見つめてきた “時間” も同じで、その強い連続性のために切り離すことは不可能だ。いや、そもそもこれは、私たちを取り巻く世界の現象のすべてに言えることかもしれない。
本展にて紹介される4名のアーティスト、栗林隆、 榊原澄人、髙橋匡太、毛利悠子は、自らの作品に “いま” という視点を与えることで、私たちを縛る時間の渦を切り取ることを試み、その断片に “未来” を見つけだそうとしている。そして、展示されるインスタレーション作品の数々を観ることを通じて、私たちにも、その “未来” に触れることを可能にさせようとしている。“いま” を見つめて “未来” を探していくスパイラル、これからもその活動から目が離せない!
スペクトラム − いまを見つめ未来を探す
会期/2015年9月26日(土)〜 10月18日(日)
時間/11:00〜20:00
会場/スパイラルガーデン(スパイラル1F)港区南青山5-6-23
入場料/無料
TEL/03-3498-1171
URL/www.spiral.co.jp
榊原澄人 参考作品
『Solitarium』(2015) イメージドローイング
『Solitarium』(2015) イメージドローイング
Text: Kahlua Tsunoda