ジュエリーを超えた “奇跡のアート” に酔いしれて。『アート オブ ブルガリ』展 | Numero TOKYO
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ジュエリーを超えた “奇跡のアート” に酔いしれて。『アート オブ ブルガリ』展


アートとしてのジュエリー。アートとしてのブルガリ––。この言葉に、あなたは何を思い浮かべるだろう?
ブルガリの “至宝” と呼ぶべきアーカイブピース群がいま、東京屈指の西洋建築の空間の中で、まさに “奇跡の小宇宙” と呼ぶべき壮麗な輝きを放っている。

その名も、『アート オブ ブルガリ 130年にわたるイタリアの美の至宝』。
今回の展覧会の要点をずばり表現した、気品に満ちたタイトルだ。
では、そのこころは?
はるか紀元前の地中海文明へと遡(さかのぼ)る歴史に培われた、イタリア派ジュエリーデザインの比類なき結晶たち。
ヘリテージ(歴史的遺産)と呼び讃えるにふさわしい、偉大なる美意識のコレクション……。


どんなに言葉を重ねても、語り尽くすことのできない造形美の世界。そこには、宝石や貴金属それ自体の輝きに加えて、それをあらゆる角度から照らし出す奥深き文化性が息づいている。
たとえば、古代ギリシャ〜ローマ文化の美術や建造物に由来する様式美。
そして、意外にも日本を含む極東アジアの文化を取り込みながら、独自に打ち立てられてきた審美の境地。
一つひとつのコレクションピースの中にも、時代ごとの感性があふれるばかりに薫り立ち、そのつど進化を積み重ねながら、ブランドとしての輝きに磨きをかけ続けてきたのだ。

Text:Keita Fukasawa

Profile

深沢慶太(Keita Fukasawa) フリー編集者/ライター/『Numéro TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numéro TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集・執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集や、編集者9人のインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN)など。

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