“スーパーヒーロー” と聞くと何を思い浮かべるだろう? ムキムキの逆三角形ボディに、ピカピカのベルト。そして長いマントを風になびかせ空を飛び、怪人に囚われた私たちを助けに来てくれる……そんなイメージ。では “怪人” と聞くと? 黒い衣服に身をつつみ、マスクで顔を隠す。恐ろしい武器から発せられるビームで街をぐちゃぐちゃにしながら、その怪しい笑い声が街中に響き渡る……そんなイメージ。
今回の展覧会で白羽の矢が立ったアーティストたちは、通常は、私たちの頭の中という限られた世界に生きている “超人たち” を、“彼らの世界” から引っ張り出してくる点で共通している。そんな早川モトヒロ、牛木匡憲、水野健一郎の3人が生みだした “超人たち” が、いまCALM & PUNK GALLERYに集っている。
60年代生まれ、70年生まれ、80年生まれと、世代を異にする3人のアーティストではあるものの、彼らの描く “超人” の姿は、みなどこか似ているところがある。その姿を見た私たちは、たとえそれが初めてであったとしても「このヒーロー見たことある気がする!」という不思議な感覚を得ることに。人間の想像力はどこから来るのか? 人間の想像力に普遍性はあるのか? 3人の頭の中からやってきた “超人たち” に、会いに行ってみてはいかが?
アウターサイド −OUTERSIDE−
会期/2015年5月16日(土)〜 6月7日(日)
会場/CALM & PUNK GALLERY 東京都港区西麻布1-15-15 浅井ビル 1F
時間/12:00〜19:00
休廊/月曜日
WEB/calmandpunk.com
Text: Kahlua Tsunoda