Text: Kahlua Tsunoda
Culture / Post
鮮やかに、女。80年代を代表するイラストレーター、山口はるみの個展に注目。
Harumi Yamaguchi『Look & See』 ©Harumi Yamaguchi Courtesy of the artist and NANZUKA
1970〜80年代を代表するイラストレーター、山口はるみの個展がNANZUKA(ナンヅカ)にて開催されている。
1969年、渋谷パルコのオープンと同時に広告制作に参加。エアブラシを用いたリアルな女性像で、当時の日本に衝撃を与えた山口はるみ。今回の展覧会ではパルコ時代の女性像を中心に、甘酸っぱくて彼女らしい作品が数十点展示される。
みずみずしい肌に真っ赤な唇、カールしたまつげ、吸い込まれるような瞳。たとえ女性であろうとも、その姿にはどきっとせずにはいられない生々しいほどの美しさ。しかし、彼女のイラストは、魅惑的な女性像であることだけに留まらない。見つめられているような、瞳の奥には ”女性の強さ” をも感じることができるだろう。男性目線のエロチシズムを超え、男の手から届かないようなところへまで理想化されたその姿は、自分の性や存在を謳歌しているようにも見える。
“女性である” ということ。それは、間違いなく誇るべきことだろう。自分に、そして女性であることに自信を持ち、強く美しく生きていくためのヒントがここにあるかもしれない。
山口はるみ 個展 HARUMI GALS
会期/2015年2月28日(土)〜4月4日(土)
会場/NANZUKA 東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビル B1F
時間/11:00〜19:00
定休/日・月・祝祭日
TEL/03-3400-0075
URL/www.nug.jp