Numero TOKYOおすすめの初夏の新譜3選 | Numero TOKYO
Culture / Post

Numero TOKYOおすすめの初夏の新譜3選

リリースされたばかりのアルバムの中から、ヌメロ・トウキョウがとっておきの3タイトルを紹介。(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2020年7・8月合併号掲載)

1.The 1975 『仮定形に関する注釈』

2020年を代表するロックアルバム

いま一番ホットなロックスター、マシュー・ヒーリー率いるThe 1975。前作との2部構成の後編にあたる今作は、グレタ・トゥーンベリが気候変動について語るモノローグで幕を開け、変革の狼煙をあげるパンク曲「People」へ。インストを含めた全22曲。ポップロックを軸に、非常に多様なサウンドアプローチで、いま見えている世界をダイレクトに鳴らした最高にモダンなロックアルバム。

¥2,500(Universal Music)

2. Perfume Genius 『Set My Heart On Fire Immediately』

ジェンダーレスを唱えるアートポップ

グラミー賞にもノミネートされた『No Shape』から約3年。「もっとオープンに、もっと自由に、精神的にワイルドになりたかった」と自身が語る5thアルバム。ディストーションの効いたスライドギターが特徴的でダークな「Describe」をはじめ、一層光と闇の濃淡がついた珠玉のアートポップ。時にしゃがれ、時にささやくように震える、心のひだをそのまま映したような歌声はさらに雄弁になっている。

¥2,200(Matador Records/BEAT RECORDS)

3. Vaundy 『strobo』

マルチな“Z世代”の日本代表

2019年秋「東京フラッシュ」のMVがバズり、一躍注目された19歳の現役大学生Vaundy(バウンディ)の1stアルバム。ハスキーで艶やかな歌声が真ん中に据えられた、ネオソウル、ヒップホップ、Jポップ、R&B、ダンスなど、さまざまなジャンルを昇華したサウンドデザイン。閉塞した日々を憂いながら、自分にとってのリアルな情報と感情を掴み取ろうとする“Z世代”の日本代表となるのでは。

¥3,000(SDR)

「ヌメロ・トウキョウ」おすすめミュージックリスト

Text:Kaori Komatsu Edit:Sayaka Ito

Magazine

JANUARY / FEBRUARY 2025 N°183

2024.11.28 発売

Future Vision

25年未来予報

オンライン書店で購入する