デビュー20周年を飾る、ザ・シネマティック・オーケストラの集大成 | Numero TOKYO
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デビュー20周年を飾る、ザ・シネマティック・オーケストラの集大成

その名の通り、映画的で壮大なサウンドスケープを繰り広げる、ザ・シネマティック・オーケストラ(The Cinematic Orchestra)の実に12年振りの最新アルバム『To Believe』が2019年3月15日(金)リリースされた。さらに、4月18日(木)、19日(金)には待望の来日ツアーも決定!

©️Eddie Alcazar
©️Eddie Alcazar
ジェイソン・スウィンスコーを中心にロンドンで結成され、1999年にデビューアルバム『モーション(Motion)』を発表したザ・シネマティック・オーケストラ。その後、本格的にオーケストラを取り入れ、その名の通り、電子音と生楽器を融合した映画的なサウンドスケープを展開しリスナーの心を打ってきた彼らが、バンド結成20周年を飾るべく、12年ぶりの新作『トゥ・ビリーヴ(To Believe)』を完成させ、カムバックを果たした。

ジャズからの深い影響、モダンなエレクトロニックのプロダクション・テクニックを取り入れた、ザ・シネマティック・オーケストラのサウンドは、若いリスナーたちにジャズを紹介する架け橋的な役割を果たすと同時に、フローティング・ポインツ(Floating Points)やカマシ・ワシントン(Kamasi Washington)、バッドバッドノットグッド(Bad Bad Not Good)ら次世代アーティストにも多大な影響を与えている。

2016年に本作の序章としてリリースされたシングル「To Believe」で憂いを帯びたヴォーカルを披露するのは、ジェイムス・ブレイク(James Blake)をはじめアーティスト勢からの評価も高い気鋭のシンガー、モーゼス・サムニー(Moses Sumney)。続く「A Caged Bird / Imitations of Life」にはセカンドアルバムでもコラボレートしたルーツ・マヌーヴァが、他にもドリアン・コンセプトやダニエル・ハイムといった、フライング・ロータス主宰の旬なレーベル「ブレインフィーダー(Brainfeeder)」界隈のアーティストも参加している。

©️Jason Back
©️Jason Back

そして、4月18日(木)に大阪、19日(金)に東京にて、7年ぶり(大阪においては17年ぶり)となる待望の来日公演も決定している。だが残念ながら東京公演は既にソールドアウト。残すは大阪公演のみとなっている、深化を続けるエモーショナルで奥行きのあるサウンドをじかに体感できるチャンスだ。

The Cinematic Orchestra『To Believe』

¥2,400(Beat Records/NINJA TUNE)

大阪公演
日時/2019年4月18日(木) 開場18:00 開演18:30
会場/サンケイホールブリーゼ
料金/¥8,000(税込) 全席指定

URL/www.beatink.com

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Text:Minami Mihama Edit:Masumi Sasaki

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