KYOTOGRAPHIE 2022のおすすめ展示5つを巡る【#私の土曜日16:00】 | Numero TOKYO
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KYOTOGRAPHIE 2022のおすすめ展示5つを巡る【#私の土曜日16:00】

京都で開催される国際的な写真祭 「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2022」。国内外作家の貴重な写真作品や写真コレクションを京都市内各所の歴史的建造物や近現代建築の空間に展示。記念すべき第10回目のテーマは「ONE」。個人的におすすめの5展覧会をピックアップ。

ギイ・ブルダン「The Absurd and The Sublime」
Presented by CHANEL NEXUS HALL
会場/京都文化博物館


モード界、ファッション写真界に多大な影響を与え続けているギイ・ブルダン。初期から晩年までの作品が一堂に。切り取った一瞬にミステリアスな物語を感じさせる写真の数々。一貫して構図がおしゃれ。迷路のような展示も怪しい魅力を増しています。制作動画も必見です。

アーヴィング・ペン「Irving Penn: Works 1939–2007. Masterpieces from the MEP Collection」
Presented by DIOR
会場/京都市美術館別館

ファッション写真の大家、ポートレートの巨匠、アーヴィング・ペン。マイルス・デイビスやパブロ・ピカソらのポートレート写真に加え、タバコの吸い殻や道端に落ちていた手袋など(いわゆる街中のゴミ)を撮影したシリーズ、静謐な静物写真など約80点もの展示は、いいものを見た充足感を得ることができるはず。
アーヴィング・ペンがポートレートを撮影する際に組んだV字形のセット(狭い空間にいることで被写体の個性を際立たせたそう)の再現セットがあり、ペン風撮影ができるコーナーも。

奈良原一高 「ジャパネスク 禅」
Supported by LOEWE FOUNDATION
会場/両足院(建仁寺山内)

建仁寺の両足院では日本を代表する写真家の一人、奈良原一高の「ジャパネスク」シリーズから、禅宗の僧侶たちやお堂を撮影した「禅」を展示。スケール感のある構図のモノクロ写真が心を打つ。作品と、異なる和紙を使用した柱、空間の融合が見事。

プリンス・ジャスィ「The Truth of Color」
Supported by Cheerio Corporation Co., LTD.
会場/ASPHODEL

プリンス・ジャスィは1995年生まれ、ガーナ出身のヴィジュアルアーティスト。独特な発色とカラーリングが目を引く。高校生の頃に携帯電話で写真を撮り始め、今回の展示作品の多くも携帯で撮ったそう。題材は近代社会から取り残されがちな人々の日常。ポップな色合いの作品を通して、社会的なメッセージを発信。

「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」
地蔵ゆかり、林典子、細倉真弓、
稲岡亜里子、岩根愛、岡部桃、清水はるみ
鈴木麻弓、殿村任香吉田多麻希
Supported by KERING’S WOMEN IN MOTION
会場/HOSOO GALLERY

今年のKYOTOGRAPHIEを象徴するかのような、現代女性写真家10人のグループ展。写真というフィルターは同じものの、テーマや表現方法も異なり、林典子による「北朝鮮に暮らす日本人妻」のルポタージュや清水はるみの「変異した生物に宿る、人の好奇心」を表現した標本のような作品などそれぞれ強いメッセージを発信。展示も黒、白の2フロア、各フロア5人ずつ独立し、展示ごとに違う世界に引き込まれるよう。
5月号でもこの展示の特集を組み、4人の写真家をインタビューしたので、是非そちらの記事も合わせて楽しんでいただけたら!

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2022
会期/2022年4月9日(土)〜5月8日(日)
場所/京都市内11ヵ所
www.kyotographie.jp

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Profile

水戸美千恵Michie Mito マーケティング・ディレクター/エディトリアル・ディレクター。大学時代にジャーナリストアシスタント、ライターとして書籍、雑誌に携わる。卒業後扶桑社へ入社し、女性ファッション誌を経て『NumeroTOKYO』創刊1年目より副編集長に就任。ファッションページ制作や取材のほか連載「YOUのテキトーく」「佐久間由美子が聞く 女性表現者たちの闘い」を担当。食、旅、アートも好きなもの。座右の銘は「いつも心にナンシーを」。Instagram: @mitomiche

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