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Culture Editor's Post

新オープンのギャラリー・ペロタン東京にて
巨匠ピエール・スーラージュ展開催

エマニュエル・ペロタン氏。

 

フランスの現代美術ギャラリー、ペロタンが、パリ、香港、ニューヨーク、ソウルに続き、東京・六本木にオープン。記念すべき最初の個展は、現代抽象画の巨匠ピエール・スーラージュ。「黒」を追求した近年の作品を日本初公開!

ギャラリー・ペロタンの創業者である、エマニュエル・ペロタン(写真上)は、1989年、21歳にしてパリに最初のギャラリーを設立。その後、ニューヨーク、香港、ソウル、今回オープンした東京にギャラリーを擁する、コンテンポラリー・アートの世界では最も影響力のあるギャラリストとして知られている。アーティストとともにプロジェクトを実現するなど密接な関係を築き、そのなかには、日本を代表する村上隆や、最近ではアート雑誌『トイレットペーパー』で活動する、マウリツィオ・カテランのように20年以上の長きに及ぶ付き合いのアーティスト達も多いのだとか。

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そして、東京でのお披露目作品として、ペロタンが選んだのは、97歳にして現役の、フランスの抽象絵画の巨匠ピエール・スーラージュの黒のシリーズ。
実は間近で見るのは、今回初めての私。壁一面のガラスから光を感じる爽やかな空間とは裏腹の、もの静かだけど凄みのある黒に圧倒されました。

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同じ黒でも、マットな黒、光を帯びた艶やかな黒、激しく隆起する躍動感のある黒。
筆使い一つで全然違う。黒だけでこんなにバリエーション豊かに表現できるなんてと、黒という色の奥深さを改めて思い知らされる。
身の丈には合わないけれど、こんな作品が家にあったら、どんなに豊かな気持ちになることか…と妄想が膨らみます。

実は、ピエール・スーラージュは、1957年日本国際美術展で文部大臣賞を受賞するなど、50年代より気鋭の抽象画家として日本では広く知られる存在なのだそう。その後も、92年には高松宮殿下記念世界文化賞・絵画部門も受賞し、日本にゆかりの深いアーティストだということを後から知りました。
また、彼自身も、奈良の正倉院、京都の金閣寺など空間を表現様式とする日本の芸術に大きな感銘を受けたとか、日本にも造詣の深いアーティストなのでした。
「黒が発する光、その光こそ求め続けている唯一のもの」と語るスーラージュの黒に、
私たち日本人が、墨や漆の黒のような、陰翳礼讃的な、、、どこか落ち着くしっくりくる部分があるのは、不思議ではないのかもしれません。

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他にも、ペロタンとゆかりの深いアーティストである、村上隆のスカル作品や、ジャン・ミシェル・オトニエルの作品も展示されてました。

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ピエール・スーラージュ展
会期/2017年6月7日(水)〜8月19日(土)
ギャラリーペロタン東京
住所/東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル1階
開館時間/11:00~19:00(火~土曜)
URL/www.perrotin.com

Profile

佐々木真純(Masumi Sasaki)ファッション・フィーチャー・ディレクター。大学在学中から編集プロダクションにて雑誌などに携わる。雑誌『流行通信』編集部に在籍した後、創刊メンバーとして『Numero TOKYO』に参加。ファッション、アート、音楽、映画、サブカルなど幅広いコンテンツを手がける欲張り何でも屋。写真家・操上和美が撮影する「男の利き手」や「東信のフラワーアート」の担当編集。ここ数年の趣味は山登りで、得意芸の“カラオケ”は編集部名物。自宅エクササイズ器具に目がない(なんならコレクター)。

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