Culture / Editor's Post

バービーさんの行動力の裏側。初の著書『本音の置き場所』を読んで。

ヌメロ・トウキョウ 2020年12月号に登場してくださったバービーさんが11月4日にエッセイ『本音の置き場所』を上梓されました。

この本はバービーさん初となる書籍で、雑誌「フラウ(FRaU)」のウェブ連載をまとめたもの。バービーさんの文章を読んだのはそれが初めてだったのですが、その「言いたかったこと言ってくれた!」感、かといって人に押し付けるでもない軽やかな語り口、そして客観的で知的な考察力に、たちまち引き込まれてしまいました。

発売を心待ちにしていた私は、ジュンク堂でサイン本を予約。
発売を心待ちにしていた私は、ジュンク堂でサイン本を予約。

ヌメロ・トウキョウ12月号では、バービーさんに生理や性の悩みについて取材したのですが、そのなかで一番印象的だったのは「私は美容でも性のことでも、どんなことでも自分の体で検証したいという好奇心が強い」「まるで人体実験のようなんですけど、トライ&エラーを繰り返して自分に合うものを探すのが好きなんです」という言葉。一般的な常識の前で思考停止してしまったり、「そんなことできるはずない」と躊躇してしまう私には視界がひらけたようでした。

この本では、そんなバービーさんが赤裸々に本音を話し、常識を疑い客観的に分析する過程や、トライ&エラーしながら「とりあえずやってみる」考え方の裏側が綴られています。

例えば、恋愛の文脈とは関係ないところで性的にジャッジされる居心地の悪さ。自分の位置づけがわからなくなったときの「キャラクターの因数分解」、結婚の予定なんてないけれど「勝手にマリッジブルー」になってしまう気持ち、地方創生への思いや自身が夢を実現するまでの過程。

私にとってはいわゆる“エッセイ”というより、もしかしたら自己啓発本に近いかもしれません。人生に行き詰まったら何度も取り出して読みたい本、考え方に煮詰まったときに取り出して読みたい本になりました。
 
受験や就活、転職など人生の転換期にいる方はもちろん、自分の立ち位置ややりたいことがわからなくなった方、まわりから言われたことでもやもやしてるけれど言語化できない方には特におすすめしたいです。

また本の最後にはバービーさんのアイデアレシピも載っていて、早速家にあったサバ缶で「サバ缶の味噌汁」を試したのですが、とっても美味しかったです。サバ缶って生臭いイメージがあったのですが、味噌汁に入れると全く気にならない、それどころか魚の出汁が効いた料亭のような味わい……!

ほかにもお悩み相談コーナーがあったり、三色の栞がついていたり。愛とこだわりがたっぷり詰まった本でした。ぜひ読んでみて下さい。

『本音の置き場所』
著者/バービー
定価/¥1,300
発行/講談社
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Profile

金原毬子Mariko Kimbara アシスタント・エディター。大学時代『ELLE girl』のインターンや、大学の授業での雑誌制作を経験し、エディターを志す。タワーレコード渋谷店でバイトに明け暮れた3年間はカルチャー好きを加速。卒業後は扶桑社に入社し、営業職で書店から書籍・雑誌販売の愛と厳しさを学ぶ。憧れの『Numéro TOKYO』編集部に異動し、一日も早く一人前のエディターになるべく目下勉強中。好きなバンドはハイム。

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