2015-2016年秋冬のトレンドは? JUJUが挑戦する3つのテーマ(前編)/ JUJU’s closet vol.52 | Numero TOKYO
Fashion / JUJU's Closet

2015-2016年秋冬のトレンドは? JUJUが挑戦する3つのテーマ(前編)/ JUJU’s closet vol.52

Numero.jpでしか読めないモードな連載『JUJU’s クローゼット』。最旬アイテムをJUJUが着こなす撮影に先だって、今回から3回にわたり、秋冬のファッショントレンドについて小誌編集長・田中杏子とJUJUがトークします。初回のテーマは「Dramatic」。映画監督、ウェス・アンダーソンの世界観にも通じるような、独特なおしゃれ心のあるルックが多くみられるこの秋冬。2人の映画談議にも花が咲きました。(前編)
──秋冬ファッションの大きな流れを教えてください
田中杏子(以下A)「追って詳しくお話ししますが、業界的にはなんといっても、デザイナーの世代交代という大きなニュースが。ファッションは引き続き、きれいめ70年代スタイルや、おばあちゃまのクローゼットから出してきたかのようなヴィンテージシックな装いという、この連載でも何度か話題に上がったような装いが目立っていましたね。それと印象的だったのが、妊婦のモデルや自分の子供を連れたモデルがランウェイに登場した、ドルチェ&ガッバーナのショウ。タイトルもずばり“マンマ”で、母親たちに敬意を表したショウは喝采の嵐。女性の時代が来たんだな、と予感させるものでした。ヌメロ・トウキョウでも7月末発売の号で、“La Femme”と題した大特集を組んでいるんです」
JUJU(以下J)「いいですね、女性の時代」
A「大きなテーマはそんな感じなのですが、コレクションを読み解くと、特徴的なキーワードもいくつかあって。私たちが提案する秋冬ファッション3つのキーワードのうち、まず1つめは『Dramatic』。『グランド・ブタペスト・ホテル』や『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』などで知られる映画監督、ウェス・アンダーソンはご存じですか?」
J「はい、作品も見たことがあります。どれもおもしろいですよね」
A「ほかにも『ダージリン急行』や『ムーンライズ・キングダム』とかね。今度の秋冬は、彼の映画の色彩や世界観に触発されたんじゃないかな、というファッションデザイナーが多く、それを受けたキーワードです。5月にミラノにプラダのアート施設がオープンしたんですが、そこに併設されたバーをデザインしたのもウェス。デザイナーのミウッチャ・プラダのオファーが実現したそうで、内装にもウェスの世界観がそのまま反映されていて、すごく素敵なんです。私たちも8月28日発売の号でウェス・アンダーソン特集をやるんですけど、彼の作品の中のファッションを紐解いていくと、なんと、JUJUさんのお好きな黒を使っていないんですよ」
J「おっと(笑)! たしかに、登場人物が黒い服を着ているイメージがないですね」
Photo:Akihito Igarashi Hair & Make:Akiko Gamou Interview & Text:Yuko Fukui Edit:Maki Saito
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