48
People Interview
ヨシダナギにインタビュー「彼らは憧れのヒーロー」

写真家、ヨシダナギにインタビュー。彼女がアフリカの少数民族を撮り続ける理由とは?(「ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)」2016年6月号

Photos : Nagi Yoshida
Interview & Text : Akane Maekawa
Edit : Masumi Sasaki

nagiyoshida_04
スリ族とともにボディペイントを施して記念撮影。

アフリカの大地に息づく
ファッションに魅せられて

アフリカの少数民族を撮り続ける写真家、ヨシダナギ。時に、彼らとの距離を縮めるため、服を脱ぎ、裸となり、同じ格好で彼女は撮影に挑む。そうして出会ったのが、世界一スタイリッシュな民族「スリ族」。花や草木で身を飾り、ユニークなペイントでおしゃれをする彼らは、どんなランウェイショウよりも刺激的だった。撮影秘話から、彼女が追い求め、写真に捉え続けるアフリカへの思いを語ってもらった。

nagiyoshida_01
スリ族:首都からは片道3日かかる秘境の地に暮らすエチオピア南西部の民族。石灰石や赤土を水で溶かして全身にペイントメイクし、草花で派手な装飾を作る独特のスタイルを持っている。

──なぜアフリカに向かい、少数民族の写真を撮り続けるのですか?

「純粋に、私にとって彼らは憧れのヒーローなんです。子どもが戦隊モノのヒーローに憧れるのと同じような感覚です。カッコいい民族に会いたい、そしてカッコいい彼らを伝えたいと思って。おしゃれな服で着飾った人よりも裸族のスタイルのほうがずっと新鮮に感じます。自分と違えば違うほど、魅力的に感じてしまう。布の枚数が少ないほど誇り高くて、立ち姿もカッコいいんです。裸なのに全くいやらしさがなくて」

nagiyoshida_06

──写真集を出されたスリ族は、裸でも驚くほどおしゃれですよね。

「多くの少数民族に会いましたが、スリ族は際立って特殊です。その日その時の気分で、周りにある植物で自分たちを彩るので、次の日に会ったら同じ人とわからないくらい違うんです。同じメイクは二度とないですし。何日いても飽きません。撮影していると、おとぎの国の妖精を見ているような感覚になるんです」

──彼らは、普段からこのスタイルで生活しているのですか?

「ここまで着飾るのは、結婚式や満月の夜のダンスパーティの時だけ。普段は真っさらです」

モデルウォークする子も!

Profile

ヨシダナギ(Nagi Yoshida) 写真家。1986年生まれ。5歳の時にテレビで見たマサイ族に憧れ、23歳の時に単身アフリカへ渡り、憧れの民族を写真に撮り始める。旅したアフリカの国は16カ国。どんな秘境にも向かい、被写体となる民族と同じ格好をして交流を図る独特な手法で写真を撮り続ける。スリ族を撮影した初写真集『SURI COLLECTION』(いろは出版)を刊行。

Recomended Post