PKCZ®インタビュー「90年代から現代までのヒップホップ観が繋がった」 | Numero TOKYO
Interview / Post

PKCZ®インタビュー「90年代から現代までのヒップホップ観が繋がった」

「ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)」2017年9月号では、1stアルバム『360°ChamberZ』が完成したPKCZ®のDJ MAKIDAI、VERBAL、DJ DARUMAの3人にインタビュー。本誌では伝えきれなかった、ウータン・クランのMETHOD MANやLDHのアーティストが多数参加した豪華なアルバムのさらなるエピソードを公開。

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音楽やファッションに影響を受けた90年代

──アルバムタイトル『360°ChamberZ』はどこから?

DJ DARUMA(以下、D)「僕らはウータン・クランが好きで、彼らのアルバム『Enter the Wu-Tang(36 Chambers)』(邦題『燃えよウータン』)を参考にしました。そのアルバムも『少林寺三十六房』が由来で、少年が35の部屋での修行を通じて技と心を磨くんです。音楽、アートなどをひとつの部屋と見ると、僕らはヒト、モノ、コトをミックスするクリエイティブユニットなので、僕らを通して新しい体験ができればいいなという想いを込めました。最後の「s」をあえて「Z」にしたのは90年代オマージュです」

──90年代はキーワードのひとつ?

DJ MAKIDAI(以下、M)「3人とも1975年生まれで、90年代ヒップホップの洗礼を受けた世代なんです。当時は音楽だけでなく、ミュージックビデオを見てアーティストの着ている服、履いているスニーカーを真似したり、ファッション面でも強く影響されました。90年代の曲をサンプリングした曲を作ろうとなり、そのトラックでラップしてもらいたいと思っていたウータンのメンバーであるMETHOD MANが参加してくれることになったんです」

D「今回METHOD MANはアルバムとミュージックビデオに参加してくれたんですが、これは勝手なイメージですけど時間通りに来るとは限らないし、そもそも来るかどうかもわからないぐらいの感じで思ってました(笑)。『行く』とは言ってくれたけど、キャクターのイメージ的に内心では心配していたんですよ。ウータンのそんな部分込みで好きなので」

M「でもちゃんと来てくれた。彼にオファーするときに、曲と仮編集したミュージックビデオを送っていたんです。METHOD MANが『それが気に入ったから引き受けたんだ』と言ってくれて、しかもちゃんと時間通りに来てくれて(笑)。それはもうすごく嬉しかった」

D「僕らはクラブシーンに同世代のラッパー、DJ、ダンサーの知り合いがたくさんいて、彼らも『マキダイ、バーバル、ダルマが3人が何かやってる』くらいには気にしてくれてるはずなんですけど、アルバムにMETHOD MANが参加となると、恐らくそんな皆にも大きな衝撃になると思います。僕らはそれくらいのテンションで活動しているんだとシーンへの意思表明にもなりました」

「TOKYO」をフックに世界に爪痕を残したい

Photos:Sasu Tei
Hair&Makeup:Akemi Mizuno, Yu Hotta
Interview&Text:Miho Matsuda
Edit:Masumi Sasaki

Profile

PKCZ®(ピーケーシーズ) EXILE HIRO、DJ MAKIDAI、VERBAL(m-flo)、DJ DARUMAが中心のクリエイティブ・ユニット。音楽、ファッション、アート、カルチャーなど様々なジャンルで「本物の感動や理屈抜きにカッコ良いと思える感覚」をMIXして新しい価値観を創造する。

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