Dream Amiインタビュー「未来と描く夢」
約1年半ぶりのシングル「Wonderful World」をデジタルリリースしたDream Ami。未来への希望にあふれたこの曲は、自ら作詞も手がけ、今年50周年を迎えた鴨川シーワールドの公式テーマソングに起用されている。彼女がこの曲の歌詞にこめた想いや、昨年、結婚してから変化したこと、またYouTubeチャンネルの開設など、新たなチャレンジに挑む現在の心境を聞いた。
ポジティブな言葉で、誰かの背中を押すことができる
──Dream Amiさんが作詞を手がけた「Wonderful World」は、新しいはじまりや、未来の希望に溢れた楽曲ですが、この曲にこめた想いとは?
「今回は、鴨川シーワールドのテーマソングでもあるので、その場所にふさわしい歌詞とはなんだろうと考えました。鴨川シーワールドは、プライベートで何度も訪れている大好きな場所です。いつもパワーをもらっているので、そこからもらったインスピレーションと、普段の暮らしの中で聴いてくれた人も、前向きな気持ちになるようにという想いを込めています。気分が落ち込んでしまうときに、無理にでもポジティブな言葉を口に出すことで、自分の背中を押すことってありますよね。コロナの影響もあって、この時代に、みなさんが共感してくれる曲になったんじゃないかと思っています」
──約1年半ぶりのリリースになりますね。
「また曲を作れること、歌えることを、純粋に嬉しく思っています。私の曲を楽しみしてくださった方を、だいぶお待たせしてしまいましたが、時間をかけたからこそ、今回は、自分らしさを存分に発揮できた曲になりました」
──今回は、初めてのプロデューサーとタッグを組んで制作したたそうですが。
「外部のプロデューサーにお願いすること自体が初めてだったので、新鮮な体験の連続でした。この制作期間は、改めて自分自身に向き合うことができたし、客観的にDream Amiらしさとは何かを再確認する時間でもありました」
──Amiさんが表現する上で、大事にしているものはありますか?
「音楽もそうですけど、何かを表現するときは、見てくださる人が明るい気持ちになってくれたらと思っています。実は私自身、そんなにポジティブな人間じゃないんです。すぐ落ち込むし、自信もないけど、みなさんが見てくださるときは、逆の自分になるように意識しています。最初は嘘でもいいから、前向きになれば一歩踏み出せると自分に思い込ませているのかもしれません」
“Dream”は自分たちのアイデンティティ離れていても、お互いを高め合える存在
──Amiさんは、14歳で“Dream”のメンバーとしてデビューしていますが、そういった考え方は、仕事をする上で身につけたものですか。
「人生の半分以上が“Dream”でした。いろんなことを吸収する多感な時期からお仕事を始めたので、今の考え方はその頃に感じたことが影響をしているのかもしれません。デビュー当時は、たくさんお仕事があるわけでもなく、将来は不安ばかりだったけど、それでも、メンバー同士でどんな状況でも楽しもうと励まし合ってきたので、そこで培ったものはあります」
──“Dream”は2017年に活動を終了しましたが、今でもメンバーと交流はありますか。
「メンバーの中には、音楽を続けている人もいるし、芸能界を離れて新しい道に進んだ人もいるし、今はみんなそれぞれ違うことをしているけれど、私たちの中で“Dream”は、自分たちの苗字のような、アイデンティティのひとつです。だから、今でも“Dream”という名前を大切にしているし、みんなで集まったりして、今も仲良くしています」
──AmiさんのYouTubeやSNSにも登場する、Dream Ayaさんは現在、写真家として活動されています。他のメンバーの活動に刺激をもらうことはありますか。
「そうですね。自分で道を選んで行動しているメンバーたちの姿を見ると、私も頑張らなくちゃと思うし、自分もみんなに刺激を与えられる存在になりたい。“Dream”のみんなは、今でもお互いに高め合える存在です」
結婚して、客観的に自分を知ることができた
仕事と同じくらい、家族も大切にしたい
──プライベートでは昨年、結婚して、保護猫のペンキちゃんも家族になりました。変化の大きな1年だったと思うのですが。
「ちょうど結婚した時期に、コロナの影響が出始めたので、この変化が結婚のためなのか、コロナが原因なのかよくわからないんですけれど、猫を家族に迎えたこともあって、家で過ごす時間が増えました。これまでは、何より仕事が第一優先だったんですが、今は仕事と同じくらい、家族や一緒にいてくれる相手を大事にしたい。だから、どちらも両立していきたいと思っています」
──昨年11月に開設したYouTubeチャンネルには、プライベートな映像もたくさんありますね。
「SNSが普及した頃から、プライベートをどこまでオープンにするべきか、アーティストとしてもっと謎めいた部分があったほうがいいのか悩んでいたんですけど、世の中の価値観が大きく変わっている中で、自分の固定観念を変えてみようと思って。今でも正解はわからないけれど、これまで見せなかったこともオープンにすることで、私のことを気にしてくださる人もいるかもしれない。だから、自分に変化をもたらしてみようという気持ちで、動画を作っています」
──動画の編集もご自身で手掛けているんですよね。SNSでも工具を持ってお部屋をリノベーションしている様子がアップされていますが、以前から、ものづくりに興味があったんですか。
「小さな頃から図工は好きで、絵を描いたり、何かを作ることは好きでした。でも、自信がないので、誰にも見せなかったんです。DIYは夫のお手伝いで、ストレス発散の延長です(笑)。動画の編集はまだまだなので、恥ずかしいですけど」
──結婚して、相手から影響されたことはありますか。反対にAmiさんが与えた影響は?
「彼は私のことを客観的に教えてくれる存在です。改善点もアドバイスしてくれるし、私はこういう人間なんだって、違う角度から教えてもらったことは大きいですね。逆に私が彼に与えた影響は……、なんだろう……。彼と私は真逆の人間なんです。私は中学2年で勉強を諦めたから、一般常識を知らないこともあるんですが、彼は勉強が好きで、彼の周りにもそういう人たちがたくさんいて。彼はクリエイティブな仕事をしているんですが、私にも意見を聞いてくれるんです。一般人代表として意見を言うと、それを参考にしてくれるので、こんな私でも役に立っているのかなと思っています」
新しいことに挑戦しながら、音楽をずっと続けていくことが今の目標
──昨年は、初のスタイルブック『Amithing』の出版や、韓国のブランドとのコラボなど、音楽以外の活動もありましたが、2021年も新しい挑戦は続くのでしょうか。
「それまでは、私の基盤は音楽だから、音楽で成功しなくちゃいけないと凝り固まっていたところがあったんです。でも、自分の環境も、世の中の価値観も変わっていく中で、もっと柔軟に考えなくちゃと思って。今年の挑戦は、具体的にはまだ模索中で、YouTubeも実験中という感じではありますけど、これまでの私のイメージになかったもの、絶対にやらないと思い込んでいたものにも、チャレンジする1年にしてみようと思っています。もちろん、音楽はいつでも私の中心にあります」
──では、音楽面での目標は?
「もっともっと成長したいし、音楽を通して自分がまだ知らない私を見つけたいと思っています。特にコロナの影響もあって、ひとつのことを続けていくのは、本当に難しいことなんだと改めて実感しています。でも、諦めることはいつでもできるし、続けていけば、それがいつか成功につながるんじゃないかと信じているから、今の目標は、ずっと音楽を続けていくことです」
デジタルシングル「Wonderful World」配信中
https://avex.lnk.to/wonderfulworld222
Dream Ami Official Website
ami-ldh.jp/
Interview & Text: Miho Matsuda Edit: Michie Mito