フェムテック企業、フェルマータにインタビュー「自分で自分を幸せにする、“セルフプレジャー”のススメ」 | Numero TOKYO
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フェムテック企業、フェルマータにインタビュー「自分で自分を幸せにする、“セルフプレジャー”のススメ」

セルフプレジャーって、興味あるけど恥ずかしいし、怖いし、誰にも聞けない……。そんなセルフプレジャーのお悩みを払拭すべく、女性のカラダの悩みを解決する“フェムテック”製品を扱う企業「フェルマータ」のAkaneさんとLiaさんにインタビュー。

セルフプレジャーはセルフケアの一環

──そもそも、セルフプレジャー(マスターベーション)ってなんだか「恥ずかしい」「してはいけない」「しても、隠さなければいけない」ものだと思っていました。セルフプレジャーについて、お考えをお聞かせ下さい。 Akane「セルフプレジャーは私にとって『セルフケア』の時間。自分の身体と向き合い、キャンドルをつけたり自分の好きな音楽を流したり…最近はフェイシャルマスクをしながらセルフプレジャーしている時もあります(笑)。『恥ずかしい』という思いよりも『自分自身をもっと知りたい』という思いのほうが強いので、セルフプレジャーに対して抵抗感を持ったことはないです。自分の身体をよりよく知ることができれば、パートナーにも自分の気持ちいいポイントを上手く伝えられるようになるので、セルフプレジャータイムは一石二鳥だと思っています」 Lia「誰かに頼まず、頼らず、自分で自分のことをこんなに気持ちよくできるなんて私ってすごい!と思える、self love & self empowermentの(=自分を認めて、自分自身に自信を持つ)ための時間。相手がいないと気持ちよさを感じられない、セクシュアリティと向き合えない、という固定観念を捨てられるきっかけにもなるものだと思います」

──JEXの「ジャパン・セックス・サーベイ 2020」によると、女性の4人に1人は月に1回以上セルフプレジャーをしており、特に若い女性には一般的になっているようです。しかし、セルフプレジャーしている人の85.3%が手指で行っているそう。フェルマータではセルフプレジャーアイテムを取り扱っていますが、手指とアイテムを使うのでは、どのような違いがありますか。

Akane「それは意外! 私は逆に自分の手をあまり使うことがないです。アトピー&敏感肌のため手荒れが酷くて、手を使うと傷口が痛くなってしまうので…。ジェルなども直接手にはつけずプレジャーアイテムに塗って使用しています。それと、手は私にとって日常的に使う身体のパーツなので、セルフプレジャーの時に使ってもセクシーな気持ちになれないんですよね。プレジャーアイテムを使うと、しっかりと『今はセルフプレジャータイム』という区切りができるので、気持ちの切り替えもしやすくなります」

Lia「アイテムを使うと、自分の手では再現できない動きや振動を感じることができます! 舌の動きを再現してるアイテムもあれば、クリトリスに吸いつくものもあったりするんですよ。私は指が短いので膣の奥まで指が届かないけど、挿入型のアイテムを使えばGスポットまで届くので手を使うのとはまた違う気持ちよさを感じられます。新しいプレステがでるから使ってみたい!というワクワク感と同じように、プレジャーアイテムにも同じようなワクワクを感じて全然いいと思います! 8割以上の女性がアイテムを使ってない一因として、お店に入りにくい、どこで買えばいいかわからない、アイテムを使うことに対してタブー視してる、ということがあるのかなと思います。そんなときはぜひフェルマータにご相談ください(笑)」

セルフプレジャーアイテムを買う女性ってかっこいい

──フェルマータさんが運営する六本木のショップ「ニュー・スタンド・トーキョー」はメディアでも多く取り上げられ話題に。どんな方がセルフプレジャーアイテムを買いにいらっしゃいますか?

Akane
「カップルの方が多いです! フラっと立ち寄って他のファッションアイテムや雑貨などを見て、プレジャーアイテムの前で『ん? んんん?』という感じで立ち止まって手にとってみる方もいらっしゃいます。でも、いまだに実店舗で直接購入するハードルは高いんだろうなと思ってしまいます。お店よりもオンラインストアの方がプレジャーアイテムが売れる傾向があります」

Lia「40代くらいの女性が購入することも多いです。ものすごくかっこいいです! 私は心の中で『YES, YOU GO GIRL』って叫んでます」

──セルフプレジャーアイテムを選ぶ際のポイントは。

Akane「形、素材、色、充電式かどうかも重要ポイント! 電池式もメリットはあると思いますが、充電式の方が持ちが長いのでセルフプレジャーをしている時に『あともうちょっとだったのに電池が切れたーーー!』というアクシデントが少ないです。医療用シリコンを使用しているバイブレーターはとても柔らかくて、陰部以外のカラダのパーツにも使えるのでお気に入りです。ミント系やパープル系はインテリアにも馴染むので、派手な色やパステルカラーよりもしっくりきます」

Lia「人それぞれですが、初心者の場合は振動と挿入、両方が楽しめるアイテムだと使い勝手とコスパの両面でおすすめです。自分のカラダに向き合う時間、パートナーと一緒に使うなど、色んな場面で使うことを想定するとサイズ感もポイント。小さめであまり邪魔にならないものが良いと思います」

『幸せ』と感じる瞬間が増える

──セルフプレジャーアイテムを使用する際に、注意することがあればお教え下さい。

Akane「防水性は要チェック! お風呂でセルフプレジャーする方も多いと思うので、シャワーやお風呂で使えるか事前に確認した方がいいですね。あと、いきなりデリケートゾーンに当てて使うよりも、実際に手にとって『リハーサル』をした方がいいと思います。振動パターンの変化や振動の強度が何パターンあるのかなどを一通り試した後のほうが、自分の思うようにプレジャーアイテムを使いこなせるようになると思います」

Lia「使った後はちゃんと洗いましょう。デリケートな場所に使うものだからこそ、清潔に保つことは自分のカラダを守るためにも必要。シリコンのアイテムの場合はぬるま湯+石鹸で洗えばOKです」

──最後に、セルフプレジャーに興味はあるけれど怖い、恥ずかしいなどの思いからためらっている人たちに一言お願いします。

Akane「セルフプレジャーは自分のカラダをより良く知るためのものなので、怖がらずにチャレンジしてみて! いきなりプレジャーアイテムを使うのではなく、官能小説を読んだりセックスシーンが多い映画を見てみたり……。ハードルの低いことからスタートしてみるのもありです。必ず手やアイテムを使ったり自分の身体を触らないといけない!というルールはないので、自分に合う形のセルフプレジャーの方法を探してみてください!」

Lia「日常生活の中で自分が『楽しい』『気持ちいい』『幸せ』と感じる瞬間が増える!と考えたら抵抗感が減るんじゃないかなと思います。私にとっては、おもしろい本を読む、おいしいものを食べる、と同じ感覚で『自分でオーガズムを達成する』があります。自分が自分のためにできるもの、ことのひとつがセルフプレジャー。Just try it! 」

 

 


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Edit:Mariko Kimbara Cooperation:fermata inc.

Profile

Akaneあかね フィンランド出身。Haaga-Helia University of Applied Sciences, Business Service Solutions and Languages専攻卒。フィンランドセンターを経て駐日フィンランド大使館通商・経済部で3年間勤務。2020年2月よりフェルマータに参画。
Liaりあ 日本、アメリカ、韓国、コロンビアにルーツを持つ東京人。米マサチューセッツ州のウェルズリー大学でWomens & Gender Studies(女性とジェンダー学)を専攻。卒業後、ボストンにあるスタートアップ向けのコワーキングスペース運営会社に入社し、日系企業の海外進出サポートプログラムを企画・運営。その後、株式会社ザ・サードアイ・コーポレーションで日英翻訳、通訳、コピーライティングを手がける。世界中のフェムテック商品やサービスが日本でも手に入ることを目指し、フェルマータでは海外企業との関係づくりを主に行っている。

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