Life / Food
閑静な邸宅で味わうハイエンドなモダン中華。鎌倉「イチリンハナレ」
都心から1〜2時間で、明らかに時間の流れ方が変わる海のそばの街へ。フレッシュな海の幸を使ったおいしい料理とピースフルな笑顔を求めて。(「ヌメロ・トウキョウ」2019年6月号掲載)
「ボタンエビの紹興酒漬け」(夜の¥13,000のコースより)は数ある紹興酒から3種を厳選して組み合わせた、シンプルながら複雑な味わいの一品。メニューはおまかせコース3種のみ。
鎌倉駅から北へ徒歩15分。落ち着いた風情のある場所に静かに佇む日本家屋が、築地の人気店「東京チャイニーズ一凛」の姉妹店だ。元来、四川料理というと海の食材を使わないのが一般的だけれど、根っからの魚介好きという齋藤宏文シェフは、独自の解釈で魚介を最高の四川料理に昇華させている。モダンな器にこれ以上ないほどのシンプルな盛り付けは、「中華っぽくないね、とよく言われます(笑)」
こだわり抜いて厳選した生産者の見える食材を、まったく新しい調理法や組み合わせで皿の上に構築するというコンセプトは、この土地でしか味わえないものをという思いゆえ。ぜひ体験してみて。
店はもともと、フランス外交官が住んでいたという純日本建築の邸宅。
イチリンハナレ
住所/神奈川県鎌倉市扇ガ谷2-17-6
TEL/0467-84-7530
営業時間/11:30~15:00、17:30~22:00
定休日/月
URL/whaves.co.jp/ichirinhanare/
海のそば、海ごはん
Photos:Satoko Imazu Slelection&Text:Shiori Fujii
Profile
藤井志織Shiori Fujii
編集者、ライター。雑誌や書籍、Webで活動。フードやインテリアなど、ライフスタイルにまつわる仕事が多い。担当書籍に、草場妙子著『TODAY’S MAKE- UP 今日のメイクは?』、石井佳苗著『LOVE CUSTOMIZER』、重信初江著『昔ながらのおかず』などがある。