本誌連載 モードのGOOD&NEW【地球を守ろう】「Balenciaga」の試みについて
不自由な毎日を過ごすなかでひしひしと感じるのは、美しい自然や動物が心にいかに潤いを与えてくれるかということ。4月22日はアースデイ 。本誌連載中の「モードのGOOD &NEW」より、5月号でもご紹介している地球の環境を守ること、ファッション界のアクションについてご紹介します。
こんなふうに世の中が強制的止められてしまうまで、自分に直接関わる範囲で物事を考えることで精一杯でもあり、恥ずかしながら、遠く大きな地球にまで思いを寄せることはありませんでした。公園の清々しい緑や愛らしい動物たちの表情に癒され、海辺のエモーショナルな夕暮れも大好きだというのに。「私ごときに地球のことなんて……」と、大きく包み込んでくれている地球の現実を直視せず切り離して考えていたのです。
地球環境を守るためのアクションは、ファッション界でも新たな常識になりつつあります。バレンシアガではすでに2018年から国連世界食糧計画(WFP)を支援するコレクションを発表。昨年3月に行われたパリコレのランウェイでは会場に水を張り、天井には稲妻や火の映像を流す演出で地球環境への危機感を積極的に伝えていましたが、SUMMER21でも90%以上のサステナブル素材とアップサイクルに、さらに多くをユニセックスにすることで環境負担を軽減しています。現在発売されているカプセルコレクション「I LOVE PETS」では動物救助サービスを支援。売り上げの10%が動物保護慈善団体(LA SPA)に寄附されます。Tシャツの写真はバレンシアガのスタッフがリアルに飼っている保護犬猫で、シャルターからペットを引き取ることについてのアドバイスを受けられるホットラインの電話番号もプリントされています。
さらに発表されたばかりのWINTER21コレクションでは、コレクションの製品や広告は含まない、人々が心地よくポジティブな気分になることだけを目的とした「Feel Good Video」を発表。 “ALL WILL BE WELL”というメッセージに力づけられるはずです。
ルックブックで発表されたコレクションの背景は、なんと世界各地の観光名所! またいつか世界を巡る旅に! そんな希望も与えてくれます。無地とプリント生地の90%以上がサステナブル認証を受けており、引き続き多くをユニセックスにすることでも環境への負荷を抑えています。
地球のことをもっと考えて、おしゃれでありながら環境に負担をかけないよう一歩一歩取り組んでみたいと思います。
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