Food / Feature

気軽に楽しめる、魚料理がおいしいレストラン

食通のゲストセレクターを迎え、いま注目の“食の世界”をおすすめのレストランとともに紹介するフード連載。Vol.19はフードPRコーディネーターの畑礼子が注目する、魚料理が自慢の3軒。(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2020年6月号掲載)

鮎をおろし、骨と内臓を除いてから重ね、パイに仕立てた「鮎のパイ包み焼き」。バターが豊かに香る、ブールブランソースを絡めていただく。/コース内のひと皿 ラチュレ
鮎をおろし、骨と内臓を除いてから重ね、パイに仕立てた「鮎のパイ包み焼き」。バターが豊かに香る、ブールブランソースを絡めていただく。/コース内のひと皿 ラチュレ

シェフの個性楽しむ大好きなお魚料理

レストランの楽しみに触れたのは、一人暮らしを始めた京都での学生時代から。バイト代を貯めてはレストランに通い、経験したことのない味覚やもてなしに感動したものです。レストラン好きが高じて、広報やPRのお手伝いをするようになりました。大切にしているのは、作り手であるシェフの想いを引き出して、わかりやすくお客さまにお伝えすること。それゆえ、食事に行った先のレストランでもシェフの想いを想像しながら食べることが多くなりました。

肉ブームが続く昨今ですが、環境問題の観点からも魚に注目しているシェフが多いように感じます。今回ご紹介するのは比較的気軽に行けて魚料理がおいしいお店です。ジビエ料理で有名な「ラチュレ」は魚料理のおいしさにも定評があります。聞けば、シェフは猟師であるとともに釣りもされるそう。素材への愛情が感じられるお店です。「ペガソ」はイタリアンとは思えない繊細な魚料理が特徴。自ら市場に足を運ぶシェフは、魚の目利きや扱いなどでほかのシェフたちからも一目置かれる存在です。「アロム」は若いシェフの魚料理の進化がめざましく、これからが楽しみなお店です。

コースは「鹿の血のマカロン」で幕開け。生地には卵白の代わりに鹿の血を使いブーダンノワールをサンド。さくっとかじると、鹿の血の澄んだ甘みと豊かな香りが広がる。「命あるものを大切にしたい」というシェフの哲学を感じるアミューズ。
コースは「鹿の血のマカロン」で幕開け。生地には卵白の代わりに鹿の血を使いブーダンノワールをサンド。さくっとかじると、鹿の血の澄んだ甘みと豊かな香りが広がる。「命あるものを大切にしたい」というシェフの哲学を感じるアミューズ。

ラチュレ

ラチュレ(LATURE)とは“自然の雫”を意味する造語。「フランス料理のポリシーは食材を余さず使うこと。自然に限りなく近い食材はサステナブルだし、何よりおいしいです」と語る室田拓人シェフ。時には自ら釣りをし、ジビエの猟に出かけ(なんとハンターの資格保持者!)、千葉・柏にある自社農園で野菜を育てることもあるそうで、地球に対する愛情とリスペクトは実に深い。昼も夜も楽しめるコースには、伝統的なフランス料理をベースとした、旬の日本の食材を取り入れた料理が自慢(ランチは¥4,800〜、ディナーは¥10,000〜)。気取らないムードが心地よい店内で至福のひと時を。

白とブラウンを基調にしたシンプルで安らぐ空間。窓の外にたたずむ、鹿(のモニュメント)にほっこり。カウンター席もある。
白とブラウンを基調にしたシンプルで安らぐ空間。窓の外にたたずむ、鹿(のモニュメント)にほっこり。カウンター席もある。

住所/東京都渋谷区渋谷2-2-2 青山ルカビル B1
TEL/03-6450-5297
営業時間/11:30~15:30(13:30L.O.)、18:00~23:00(20:30L.O.)
定休日/不定休
https://www.lature.jp

メニューは旬に合わせて入れ替え。取材時は「富山産スチームホタルイカと蕗の薹の冷製」(¥3,000)という春の訪れを告げる前菜が楽しめた。
メニューは旬に合わせて入れ替え。取材時は「富山産スチームホタルイカと蕗の薹の冷製」(¥3,000)という春の訪れを告げる前菜が楽しめた。

リストランテ ペガソ

ペガサスを意味する“PEGASO”は、飛躍やアイデアなどの象徴。「リストランテ ペガソ」では、イタリアンでありながら日本料理と見紛うほどの繊細な魚料理が自慢。メニューの主役となるのは、毎朝豊洲市場で仕入れる鮮度の高い魚介や野菜。「いいものを仕入れるので、調理では余計なことは極力しない。引き算の料理です」。また600種類も揃うワインはワイン好きシェフの折り紙付き。極上のペアリングを楽しんで。

オープンキッチンで開放的な空間。
オープンキッチンで開放的な空間。

住所/東京都港区南青山7-12-12 ムジカーサ南青山 1F
TEL/03-6434-1213
営業時間/12:00~13:30、18:00~21:00
定休日/不定休(HPで要確認) 
http://www.pegaso.jp

コースでは旬の魚介をふんだんに使用。この日のメインは「金目鯛のポワレ」。
コースでは旬の魚介をふんだんに使用。この日のメインは「金目鯛のポワレ」。

レストラン アロム

国内最大級の料理人コンペティション「RED U-35」で、2019年ブロンズエッグを受賞した若手シェフ、永瀬友晴氏が料理長を務める「レストラン アロム」。焼津の名店「サスエ前田魚店」から仕入れた魚を使用した現代フランス料理に定評がある。「魚そのものがおいしいので、ソースはあくまで脇役。薬味のように魚を引き立てる味わいを追求しています」。4月27日からシャンパン付きの「魚介コース」(¥6,000)が登場。

客席の隣にはワインが保管されたウォークインカーヴが。飲みたいワインを自ら選び、テーブルで楽しむスタイル。
客席の隣にはワインが保管されたウォークインカーヴが。飲みたいワインを自ら選び、テーブルで楽しむスタイル。

住所/東京都品川区北品川5-6-1 大崎ブライトタワー 1F
TEL/03-6277-4108
営業時間/11:30~14:30(13:30L.O.)、18:00~22:30(20:30L.O.)
定休日/日・祝 
https://restaurant-aromes.gorp.jp

※掲載情報は4月27日時点のものです。
営業状況など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

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Photos: Aya Kawachi Text: Nao Kadokami Edit: Yuuka Shiomi

Profile

畑礼子Reiko Hata フードPRコーディネーター。レストランなど食関連の広報PR業務を行う中でおいしさの科学に興味が生じ、社会人大学院生となり修士過程を終了。「まだまだ勉強不足です」

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